常盤貴子「映画ってこんなに自由なんだ!」大林宣彦監督の“遺作”となった映画を語る
禁酒法の時代に、こっそりひそかに経営していたBAR『SPEAKEASY』。2020年の東京の街にも、そんなひそかなバーがありました。月曜から木曜の深夜1時にOPENする“ラジオのなかのBAR”『TOKYO SPEAKEASY』。各界の大物ゲストが訪れ、ここでしか話せないトークを展開するとか、しないとか……。 7月21日(火)のお客様は、常盤貴子さんと石田ひかりさんです。今回が初対面となるお2人が、共通項でもある大林宣彦監督の話を中心に、お互いの“想い”を語り尽くします。
◆石田ひかり 常盤貴子にジェラシー!?
石田:常盤ちゃんも本当にいいお仕事されていなと思って。何て言うかな、“ここぞというところの常盤貴子”っていうか。 常盤:いやいや。そんなわけないじゃないですか。 石田:“いいところをつかんでいますよね”っていう。“ジェラシー”ですよ。 常盤:そうそうそう! 映画「こどもしょくどう」で、(私たち)同じ映画のなかには出てはいるんだけど。 石田:お会いしたことはなくてね。 常盤:それで、そのときのメイクさんに「ひかりちゃんが『私、常盤さんの役をやりたかった』って言ってたよ」っていうのを聞いて、もう私本当に泣きそうになって。あんなに憧れていたひかりちゃんに、そんなふうに言ってもらえるように“貴子なれました!”って(笑)。 石田:とんでもないですよ! 常盤:もう本当に感無量です! あの一言は、すっごい嬉しかった。 石田:同い年だってこともあって、やっぱりジェラシーを感じるときが度々あるんですよ。 常盤:いや本当にうれしい、そんなことを言っていただいて。 石田:いつも見てますもの。 常盤:いやぁーまじでー(笑)!! 石田:(笑)。なんだろう、このヨイショ感というか(笑)。 常盤:だって大好きなんだもん!
◆“なんのこっちゃ”って思う人に観てほしい(常盤)
石田:(映画「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」は)本当に大林監督の“遺作”って言うんだよね。この大事な役を常盤ちゃんがしっかりと演じられていて、本当に素晴らしい作品になったと思う。 常盤:そうですかね。でも、本当に監督がやりたいことがぎっしり詰まっているというか。 石田:うん。もう本当に力強いメッセージがぎっしり詰まっていて。 常盤:さっき、映画「ふたり」のDVD BOXのなかにある監督からのメッセージを読んでいたら、“すべての映画を愛してくださる皆さんへの感謝の気持ちを映画にしました”って。そして、「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」の台本でも同じことが書かれているんですよね。ということは、監督は常に映画のファンに向けて、映画を愛する人たちがとことん楽しめる作品をずっと作り続けてくださっているんだなって。 石田:本当だねー。 今回の映画はね、サイレントあり、トーキーあり、アクションあり、ラブロマンスあり、ミュージカルありで“なんのこっちゃ”っていう感じなんだけど、その“なんのこっちゃ”って思う人にこそ観てほしい映画で。 たぶん大林監督の映画をあまり観てこられなかった方々にとっては、はじめての体験をすることになるだろうなって。“映画ってこんなに自由なんだ!”ってことを知る映画になるんじゃないかなと思う。 石田:本当にね。これ、何分あるんだっけ。3時間ぐらいあるんだっけ。 常盤:うん。 石田:1度と言わず本当に何度も、何度も観たくなる。ちょっと“やみつき”になるような、中毒性のあるような、そんなところもある気がして。私は、やっぱり監督が“生涯をかけて伝えたかったこと”が、本当にぎっしり詰まっていると思うので、こんな時期で映画館に行くのもちょっと難しいかなと思うこともあるんですけど、時期をみて、ぜひ多くの方に観ていただきたいよね。 常盤:監督からのラストメッセージを受けとっていただけたらなと思います。 常盤貴子さんが出演されている映画「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」は現在公開中です。詳しくは、公式ホームページをご確認ください。 (TOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」7月21日(火)放送より)