定年前に「1000万円貯めたい」老後が不安な50代夫婦がやめたこと
定年が見えてくる50代。年金がもらえるか、貯蓄は足りているかと不安になる人も多い年代です。 令和元年6月14日~7月23日、金融広報中央委員会が全国8,000世帯(世帯主が20歳以上でかつ世帯員が2名以上の世帯)を対象に行った「令和元年(2019年) 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」では、金融資産の保有額の平均値は1,139万円という結果が出ています。それでは、50代となるとどれくらいの貯蓄をしているのでしょうか? 本記事では、50代夫婦の平均貯蓄を紹介します。また、この年代がどんな不安を抱えているか、1,000万円貯めるためにどのようなことをやめたかもみていきましょう。
50代夫婦の貯蓄はどれくらい?
まずは、50代夫婦の貯蓄の平均を紹介します。同年代の貯蓄の平均額を自分と比べ、今後の貯蓄の参考にしてみてください。 総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編) 二人以上の世帯」によると、50~59歳の貯蓄現在高は1,704万円。一方で、負債現在高は652万円です。ほかの年代もみていくと40代までは負債額が貯蓄額を上回っていますが、50代になると逆転して貯蓄額が増えています。住宅ローンや子育てにかかるお金が落ち着く年代であることが影響しているのかもしれません。
50代夫婦が抱える悩み
50代となると定年間近になってくるので、お金に関する悩みも増えてきます。また夫婦仲や健康、親の介護などが気になることも。ここでは、この年代に多い悩みを紹介します。 年金や貯蓄への不安 2019年に金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告から話題となった「老後2,000万円問題」により、老後の貯蓄に悩む人も増えています。住宅ローンや子育てにお金を消費し、思っていたほどの貯蓄が貯まらずに焦る夫婦も。老後に向けての貯金をするために、50代からお金の使い方を見直す人もいるようです。 子どもが自立し、夫婦仲がギクシャク 子どもが自立し、夫婦2人の時間が増える50代。一見喜ばしいことですが、一方で不安を抱える夫婦もいます。仕事、子育てとそれぞれに忙しくやっていたなか、急に2人の時間が増えてどのようにコミュニケーションをとればいいのかと悩むのです。この年代になって価値観の違いに気づき、夫婦仲がギクシャクしてしまうケースもあります。 自分の健康や親の介護がストレス 今まで健康だった人も、年齢とともに健康面への不安が出てくることも。健康診断で思わぬ病気が発覚したり、女性は更年期で不調を感じたりすることがあります。また、50代になると自分の親の介護などに追われるケースもあります。子育てが終わってやれやれというタイミングで、頻繁に親のところに顔を出したり、施設への入所の手続きに四苦八苦したりと、忙しさからストレスを抱える人も少なくありません。