「結果を出せないと出場できない」 吉田雅己、冴え渡った勝負勘でヒーローに
<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 12月10日(木)> 10日、Tリーグサードシーズン男子の試合が行われ、岡山リベッツ(以下、岡山)がT.T彩たま(以下、彩たま)をマッチカウント3-2で下した。吉田雅己(岡山リベッツ)が第2マッチとビクトリーマッチで勝利し、チームに今季初白星をもたらした。 【写真】勝利を決め、丹羽孝希と肘タッチを決める吉田雅己
吉田雅己「気持ちだけで勝った」
開幕から4連敗と波に乗れない岡山は、彩たまとの試合に臨んだ。今回の試合は、白神監督が絶対的エースと信頼を置く丹羽孝希、今季から加入したサティアン・グナナセカラン(インド)が加わり、選手層が増した中での試合となった。 しかし、岡山は、大事な第1番マッチのダブルスで上田仁/丹羽孝希ペアが敗れてしまう。不穏な空気を振り払ったのが、第2マッチに登場した吉田だった。 カットと攻撃を織り交ぜた攻めを見せる英田理志(彩たま)に対し、吉田が泥臭く点数を奪っていく。 ここまで2敗と結果を残せていなかった吉田は「結果を出せないと出場できないのがプロ」と自らにかかるプレッシャーを跳ね除け、フルゲームの末、チームを救う貴重な1勝をあげた。「こんなに気持ちだけで勝った試合は初めて」。吉田もそう振り返る会心の勝利だった。
吉田雅己の冴え渡った勝負勘
「気持ちだけ」と語った吉田だが、心は熱くても頭は冷静だった。勝負をわけたポイントとしてゲームカウント2-2の8-9の場面をあげた。 「8-8からチキータで得点された。そこでこれまでサーブをフォアからミドルに出していたのを、逆モーションでバック前に出した」。チキータを狙うも逆をつかれた英田は、ツッツキレシーブとなり、吉田は3球目で攻めることができた。「非常に大事な1点だった」。ゲームカウント3-2の11-9で勝ち切れた要因を明かした。 そのまま第2マッチで英田を下した吉田は、ビクトリーマッチでもカットマンのパナギオティス・ジオニス(T.T彩たま)に勝利し、チームに今季初勝利をもたらした。「2番でカットと対戦していたので少しやりやすかった。今回はいつも以上に相手チーム全員の癖などを研究したので、意外なことが何もなかった」と事前の準備が功を奏したと語る。 これで岡山は連敗を脱出。「これまで負けが続いて、暗い雰囲気だった。勢いづいたら強いチームなので、リベッツらしい戦いをしていきたい」と次戦以降の巻き返しを誓った。
T.T彩たま 2-3 岡山リベッツ
〇曽根翔/篠塚大登 2-1 丹羽孝希/上田仁 7-11/11-6/11-8 英田理志 2-3 〇吉田雅己 7-11/11-9/11-10/8-11/9-11 篠塚大登 1-3 〇丹羽孝希 9-11/9-11/11-9/9-11 〇パナギオティス・ジオニス 3-0 サティアン・グナナセカラン 11-5/11-10/11-8 パナギオティス・ジオニス 0-1 〇吉田雅己 3-11
ラリーズ編集部