Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

【防災最前線】石碑が伝える自然災害の教訓

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
静岡放送(SBS)

静岡放送(SBS)

 防災最前線です。この地図記号をご存知でしょうか?昔の自然災害を伝承する石碑などが建っている場所で、県内に8カ所あります。災害の記憶を風化させず、防災に生かそうという新たな取り組みです。 <沼津市教育委員会文化振興課 原田雄紀さん>「ここにも文字が書かれています。上から妙法横難死亡供養霊塔と書かれています。横難とは事故や災害に遭われたこと」  沼津市内浦長浜の寺の参道に石碑が立っています。江戸時代の寛延4年、1751年に伊豆地方を襲った豪雨で寺の裏山が崩れ、住職と村人32人が犠牲になったと記されています。その時のことは寺にも伝わっています。 <住本寺 奥村顕祥住職>「当時、ここの地区が30数軒しかなかった。そのうちの32人が亡くなった。非常に大きな災害だった」  こうした石碑やモニュメントに光を当て、防災に役立てようという取り組みを、国が2019年から進めています。 <沼津市教委文化振興課 原田さん>「こちらが、国土地理院が新しく作った『自然災害伝承碑』の地図記号になります」  「自然災害伝承碑」は、津波や洪水、火山の噴火などが起きたことを記した石碑やモニュメントのことです。国は2019年、13年ぶりに新しい地図記号として採用しました。国土地理院のウェブ地図で公開し、2万5千分の1の紙の地図にも掲載しています。 (リポート音声)「住宅が水浸しになってしまっています」  2019年10月の台風19号。沼津市大平地区では、狩野川の支流があふれて一帯が冠水し、住宅などに大きな被害が出ました。実はこの地にも「自然災害伝承碑」があり、国土地理院のウェブ地図に載っています。 <沼津市教委文化振興課 原田さん>「こちらの石柱には『洪水紀念表』と彫られています」  沼津市大平地区の狩野川の堤防に残る石碑には、江戸時代から明治時代にかけて、たびたびこの地域が水害にあっていたと記されています。石碑の両側には1尺、1寸ごとにメモリが刻まれ、当時の人たちは狩野川の水位を知り、防災に役立てていたと見られています。 <沼津市教委文化振興課 原田さん>「この石碑は堤防の上にありますが、もともとは狩野川のすぐ水際にあったといわれています。大平地区は水と戦ってきた歴史があります。大水があったことを後世に残すため、この紀念碑を立てたと思います。もともとの地元の人は知っているが、新たに引っ越してこられた方は知らない人も多いのでは」  国が「自然災害伝承碑」を地図に載せるようになったのは、2018年7月の西日本豪雨がきっかけでした。西日本豪雨の被災地にも伝承碑がありました。しかし、地元の人にはあまり知られていませんでした。 <国土地理院 安喰靖環境地理情報企画官>「同じ場所で同じような災害が起きてしまった。過去の先人たちが残したメッセージが伝わっていない。これを伝えることはとても重要なこと」  繰り返し起きる自然災害。災害の歴史を知り、過去の経験を生かすことが重要です。

静岡放送(SBS)

【関連記事】