娘を写し続けた父「5年かかってようやく撮れた」4枚の写真が話題 娘の願いは「また友達と…」
お寺で手を合わせる少女と、四季を切り取った4枚の写真が、話題になっています。趣向を凝らした「成長記録」を撮影した男性に話を聞きました。(withnews編集部、松川希実) 【画像】娘の写真はこちら。趣向凝らした「成長記録」。伸びるシルエット、時の変化に「なんだか涙が出る」
「思い出があふれる」
話題になったのはしんごさん(@shingo_camera)がツイッターに投稿した作品です。 「5年かかってようやく撮れました」という文章とともに、4枚の写真が並びました。 御堂で手を合わせる少女のシルエット。 1枚ごとに御堂の向こうに広がる景色が変化しています。 「秋の紅葉」「夏の新緑」「春の桜」「冬の雪」 よく見ると、景色だけでなく、少女の背丈も大きくなっています。 投稿文はこう続きました。 「最初に紅葉を撮ってから雪を撮る間に、娘も6歳が10歳になり、シルエットからも成長を感じます」 「これで撮るのをやめるわけではありませんが一つの目標が叶った瞬間です。並べると今までの思い出が思い出されて溢れそうです」 この投稿には「心が洗われました」「家族にとっての宝物ですね」「涙が出そう」など反響を呼びました。変わっていく少女と、いつまでも変わらない寺を対比させて「静と動の二つの美」「神秘的」とたたえる人もおり、5万件以上のいいねがつきました。
半年で「お姉さんになったな」
撮影したしんごさんにDMで話を聞きました。しんごさんは、大阪在住の40歳、会社員の方です。 写真を始めた経緯を尋ねると「もともとは娘を撮るために始めました。今は大事な趣味になって風景写真をメインに、6年ほど撮影をしています」と言います。 被写体の少女は、小学校4年生の一人娘です。 撮影を続けたのは奈良県桜井市にある長谷寺です。 最初に撮影をしたのは2016年11月、家族と訪れたときでした。当時、娘は幼稚園年長。本堂で熱心に手を合わせる娘の姿と、本堂の舞台から望むモミジが床に映り込む「床紅葉」を撮影しました。 最初はこれほど続く作品になるとは思わなかったそうですが、「季節を変えて床の色が変わったら面白いな」と、半年後の新緑時期に、再度訪れて写真を撮りました。 「新緑」を写したのは2017年5月。娘は小学校1年生になっていました。 その時の写真と紅葉を見比べて、驚きました。「たった半年の差なのにお姉さんになったな、と。明らかに成長を感じることができました」 日々一緒にいると、「大きくなった」と実感する間もなく、成長してしまうわが子。 しんごさんは長谷寺を舞台に、「四季を通じた形で、娘の成長記を撮ろう」と決意したそうです。