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スリランカで家庭内暴力やドラッグへの取り組み、宗教を超えた交流も NGOのリーダーシップ研修で25年、広がる「平和のための仲間作り」

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 26年に及んだ内戦が11年前に終結したインド洋の島国・スリランカ。この国で下層に位置づけられがちな漁民の権利を守るNGO、全国漁民連合(NAFSO)は、家庭内暴力や飲酒、ドラッグなど身近な問題から宗教間の融和まで、幅広い活動を展開している。メンバーの1人で、NGOのリーダー育成に取り組むフランシス・プリヤンカラさん(52)は25年前、愛知県にあるNGOアジア保健研修所(AHI)で、リーダーシップや課題解決を学ぶ国際研修を受けた1人だ。スリランカで多くのリーダーを育てたフランシスさんが、共に活動するスランギ・ワサナさん(40)とともにこのほど来日し、リーダー育成やスリランカの現状について語った。

平和の種をはぐくむ

 2人は昨年11月26日から12月8日、全国25箇所で講演した。 フランシスさんは1995年のAHIの国際研修で、アジア各国からきた参加者と経験を共有した。印象的だったのは広島訪問という。広島では国と国との戦争の悲惨さを知った。一方、自国では内戦が続いていた。「なんと醜く、悲しいことだろう」と感じた。だが、待っているだけでは平和は来ない。フランシスさんは研修の経験を生かし、スリランカに戻ると、住民グループを対象にリーダーシップ研修を次々開催し、平和のために活動する仲間をつくっていった。  これまで1000以上の研修を開き、リーダーシップや、平和について考えてきた。「僕たち研修生は、AHIの育てた木といえる。そして僕は、たくさんの平和の種をはぐくみ、それは大きく育っている」と話す。

高校を中退させられて

 スランギさんはスリランカ南部の漁村、ハンウェラ村に住んでいる。270世帯、そのほとんどが仏教徒だ。18歳の時にフランシスさんのリーダーシップ研修を受けた。  16歳の時に、父親に高校を中退させられた。経済的な事情もあったが、伝統的な価値観をもつ父親が、ボーイフレンドと別れさせるために退学させたのだ。母親の営む雑貨店を手伝っていたが、絵が上手だったことから近くのNGOにポスターを描くことを頼まれ、ボランティア活動を始めるようになった。

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