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バレー女子・中田久美監督語る 現エース石井優希と、大林素子の違い

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西日本スポーツ

 バレーボール女子日本代表の中田久美監督が、6日に味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で再開する日本代表合宿を前にオンラインで本紙の単独インタビューに応じた。2016年リオデジャネイロ五輪代表のエースで約2年ぶりに代表復帰した長岡望悠(久光)=福岡県みやま市出身=や、1月まで3年間主将を務めた岩坂名奈(同)=福岡市出身=についても言及し、石井優希(同)と、古賀紗理那(NEC)=佐賀県吉野ケ里町出身=の両エース候補にはさらなる成長を期待。1年延期になった東京五輪でメダルを獲得するための鍵としてサーブの技術向上を挙げた。 (聞き手・構成=末継智章) 【別カット写真(5枚)】自宅でお菓子作りに挑戦した石井  -新型コロナウイルスで東京五輪が1年延期になった。  「五輪に向けて準備をする時間が与えられた。無駄なく生かさないといけない」  -当初は3月の米国遠征メンバーが五輪代表の中心になる予定だった。  「代表選考に関してはなんとも言えない。今まで積み上げてきたものがあるから、ある程度固めた戦力でワンチームにして戦術を落とし込むのがいいのか、新しい戦力を加える方がプラスになるのか。両方の要素がある。五輪までに(V)リーグも挟むので、今の段階では分からない」  -左膝の大けがで2年近く代表を離れた長岡もチャンスがある。  「戦力になると判断すれば、(五輪)代表入りの可能性はゼロではない。彼女の得点力は大きい」  -久光でも代表でもエースアタッカーの石井には期待がかかる。  「昨季、久光でキャプテンを務め、全日本でも頑張ってくれているが、29歳になったのでこれから体力は徐々に落ちていく。技術、体力以外で何を自分の武器として追求するかが大事。ステイホームの期間で自分と向き合い、新しい自分を確立する準備をしていると思う」  -中田監督と同世代では大林素子さんがエースとして活躍した。  「素子とは違い、石井はすごく人を気にする。協調性は彼女の良さでもあるけど、そこまで気を使わなくていいんじゃない、と思う。もっと自信を持ち、彼女自身が経験したことを全面的に発信してほしい。私が久光の監督をしていたときよりは出せているけど、チーム内での立場を考えるとまだ足りない」  -同じくエース候補の古賀は昨年苦労した。  「元々、古賀は頭で考えすぎ、スパイクを当てる箇所など細かいところにこだわりを持っている。どのタイミングでボールを見ると相手が見えるのかなど、体の使い方を自分の感覚に合わせて見直した」  -3月の米国遠征前には調子が上がっていた。  「五輪で成果を出すには古賀の成長が大きなポイントで、一人前に育てないといけないと考えている。動作を改善したことで瞬時に選択できるプレーの幅が広がり、自信を持っていた。コロナ禍で米国遠征が中止になって成長の成果を見られなかったのは残念。古賀も石井もこのまま前に進んでいってほしい」  -長岡、石井と同じく中田監督が率いていた久光所属の岩坂は昨年まで3年間、日本代表主将を務めた。  「やりたいバレーに取り組む上で、岩坂が主将を務めたおかげでチームづくりの時間が短縮できた。元々、アスリートのような感じではなかった子が、今では積極的に頑張る。キャプテンとして大変だったと思うが、人として成長した」  -1月に主将を荒木絵里香に代えた。  「選手村での生活など、五輪本番を考えると、五輪を経験している荒木でもいいのかな、と。また、岩坂にとって主将が重たく、パフォーマンスを発揮できなかったとしたら、主将から外してあげて純粋にアスリートとして挑戦してほしいなと判断した。五輪代表は12人。東京五輪にこだわって頑張ってきたのなら、チャレンジしてほしい」  -チームとしての五輪への課題は。  「サーブの重要性。ミスをした後に連続失点をすることがある。強く攻撃的なサーブを打てるのは最低条件だが、試合の中ではミスをしてはいけないサーブもある。流れを見ながら打ち分けられる技術や正確性を高め、状況を判断して試合をコントロールすることはもっとできる」  -試合中はコーチがデータを参考にして狙いどころを示している。  「コーチからの指示通り打つことも大事だけど、選手が逆を突いてもいいと思う。データによる指示は一つの判断材料。相手の癖や精神状態、自分の得意なコースなどを考慮し、自信を持って狙っていい」  -サーブレシーブも高く上げすぎないようこだわっている。  「数字的には420センチの高さで返球したときにスパイクを決める確率が高い。アタッカーの準備ができないから無駄だとか、リスクを負うという意見も聞くが、世界で勝つためには素早く考える力が大事になる。練習から負荷をかけて素早く考えないと身につかない。ただ、相手のローテーションや癖によって返球する場所にもこだわってほしい」

西日本スポーツ

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