北海道を中心に展開するローカルコンビニ「セイコーマート」「ハセガワストア」「タイエー」「セラーズ」の特徴と魅力
「タイエー」ハセガワストアからのれん分けした兄弟分
タイエーは日本の市で最も東に位置する、根室市に展開するコンビニ。スーパーとして創業した田家商店の3代目社長・田家徹氏が函館のハセガワストアで修業し、そののれん分け店舗として開店した。やきとり弁当も正式に販売を認められている。 根室市のご当地グルメであるエスカロップはもちろん、秋限定販売の焼さんま寿司や根室さんま節ラーメンのほか(根室市はさんまの水揚げ量日本一)、JR根室駅の駅弁「根室花咲線弁当」も手掛けている。最大規模の西浜店で取り扱う「北海道バターメロンパン」は根室市のふるさと納税返礼品にも選ばれているほどの人気だ。
「セラーズ」は「S」のマークが目印
1992年の設立のセラーズは、北海道酒類販売の子会社であるプライムハンズの運営で、現在は28店舗を展開している。ほかの地方には進出しておらず、完全なる北海道ローカルチェーンである。ボランタリー方式で売り上げに対するロイヤリティがないため、店舗ごとの自由度が高く、個々に独自色を打ち出しているのが特徴だ。 親会社の北海道酒類販売の敷地隣に店舗を構える大谷地店では、イートインコーナーも設置している。素早く提供できる麺類メニューを中心に丼物やアイスなども提供しており、喫茶店のような雰囲気で気軽に利用できるため、地元人気が高い店舗である。 【プロフィール】 加藤弘倫(かとう・ひろのり)/1983年神奈川県生まれ。もともとはコーンポタージュ缶のコレクターで、全国を回るうちにローカルコンビニを2000店舗以上訪れるほどのマニアに。TBS『マツコの知らない世界』で「ローカルコンビニの世界」の回に出演。テレビ東京『見取り図のニッポン!えぐイイ!チェーン店』でもローカルコンビニを紹介した。 ※加藤弘倫『全国ローカルコンビニグルメ図鑑』(小学館クリエイティブ)を元に一部抜粋して再構成。写真も同書より