2021年アナログ・レコードの販売数は前年比173%に SG売上首位は竹内まりや、AL売上首位は宇多田ヒカル 【SoundScan Japan調べ】
SoundScan Japanによる2021年のアナログ・レコードのセールスが前年比173%となっていることがわかり、売上のトップ5が発表された。 売上枚数はアナログ・アルバムが約42.8万枚、アナログ・シングルが約16.6万枚となり、合計売上枚数が約59.4万枚で前年比173%となった。また、売上金額はアナログ・アルバムが約19億円、アナログ・シングルが約4億円となり、合計売上金額が約23億円で前年比179%となっている。 そして、アナログ・シングルの作品別売上1位は、海外でのシティポップブーム火付け役となった竹内まりや『PLASTIC LOVE』が獲得。2位にはシングルCD発売から約5年を迎えレコード化されたあいみょん『君はロックを聴かない/青春と青春と青春』が、3位には高橋洋樹と橋本潮による『テレビまんが「ドラゴンボール」から魔訶不思議アドベンチャー!/ロマンティックあげるよ』が続いている。一方でアナログ・アルバムの作品別売上1位は、宇多田ヒカル『One Last Kiss』となった。本作は日本で追加再生産されるほどの売上を見せ、海外ではファンの期待応えLP海外盤も発売されている。そして2位から4位には、山下達郎『ARTISAN (30th Anniversary Edition)』(オリジナル:1991年発売)、竹内まりや『VARIETY (2021 Vinyl Edition) 』(オリジナル:1984年発売)、大滝詠一『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』(オリジナル:1981年発売)とシティポップを代表するアーティスト達のリバイバル作品がランクインしている。なお、洋楽タイトルのセールスは、ザ・ビートルズ『レット・イット・ビー スペシャル・エディション』が1位となった。 近年、音楽の聴き方においてデジタル領域の音楽が主流となっている中、アナログ・レコードのセールスも年々右肩上がりに推移している。それと同時に2021年は“昭和レトロ”や“平成レトロ”というワードがホットとなり、80~90年代の昭和歌謡や前述した竹内まりや「PLASTIC LOVE」をはじめ、松原みき「真夜中のドア~Stay With Me」、亜蘭知子「Midnight Pretenders」などのシティポップもSNSを中心に再び注目を集めている。今年度の売上動向の結果は、レコード愛好家に加え、音楽を敢えてレコードで聴きたいZ世代の購入も増えたからだと考えられる。2022年度はどういう売上動向となるのか注目だ。 ◎シングル・セールスTOP5 1位『PLASTIC LOVE』竹内まりや 2位『君はロックを聴かない/青春と青春と青春』あいみょん 3位『テレビまんが「ドラゴンボール」から魔訶不思議アドベンチャー!/ロマンティックあげるよ』高橋洋樹 橋本潮 4位『想い』水樹奈々 5位『琥珀色の街、上海蟹の朝』くるり ◎アルバム・セールスTOP5 1位『One Last Kiss』宇多田ヒカル 2位『ARTISAN (30th Anniversary Edition)』山下達郎 3位『VARIETY (2021 Vinyl Edition) 』竹内まりや 4位『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』大滝詠一 5位『紅蓮華/炎』LiSA ※SoundScan Japan調べ (集計期間:2021年1月4日~2022年1月2日)
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