水中でも『ソーシャルディスタンス』…AS日本代表1年4カ月ぶり実戦で井村ヘッド「どんどん広くなった」苦笑い
アーティスティックスイミング(AS)の日本選手権が12日、山口市の山口きらら博記念公園で始まった。オープン参加の東京五輪代表は、昨年の世界選手権以来1年4カ月ぶりとなる実戦初日のチームテクニカルルーティン(TR)で、「空手」をテーマにした新プログラムを披露。井村雅代ヘッドコーチ(70)は高得点にも、新型コロナウイルスによるブランクの影響が出たと手綱を引き締めた。 勇壮な突きとともにプールへ飛び込み、太鼓に合わせ足技を畳み掛ける。本来なら今夏に披露するはずだった和の世界で92・1305のハイスコアは出した。それでも、井村コーチは「隊形が広がって集団の迫力を欠いた。自然とソーシャルディスタンスをとったのか。失敗したくない、手が当たったりするのが嫌だから、どんどん広くなった」と苦笑いした。 五輪延期を逆手にとって「空手」にも細かな手足の動作を加え、バージョンアップを施した。井村コーチは「今のASは展開が速く、動きが細かい。できるかどうかじゃなく、メダルがほしいならやらないと」。世界選手権ではロシア、中国に加えてウクライナにも後れを取った。お家芸の復権へ、理想を突き詰めていく。
中日スポーツ