バレー石井優希「チャンピオンのエースという“自信とプライド”で東京五輪まで」
バレー石井優希「チャンピオンのエースという”自信とプライド”で東京五輪まで」
東京オリンピック前年の2019年が明けた。女子バレーボール日本代表としてリオ五輪や世界バレーに出場、攻守をこなすオールラウンダー、主軸として五輪でも活躍が期待されるのが久光製薬スプリングスのエース、石井優希だ。昨シーズンはV・プレミアリーグで優勝、MVP、ベスト6、レシーブ賞を受賞。今季は皇后杯を制し、新しく生まれ変わったV.LEAGUEでも「初代女王」を狙う。五輪へ大事な年となる2019年の幕開けに、今年の抱負や東京オリンピックに懸ける思いを聞いた。 平成最後の天皇杯・皇后杯バレーボール全日本選手権、女子は久光製薬が2年ぶり7回目の優勝を決め、喜ぶ石井の姿も
王者のエースポジション、東京五輪まで譲らない
──2018年は皇后杯優勝という願った形での締めくくりでした。 石井優希:優勝できてよかったです。頂点に立つ喜びや大きさを改めて実感できました。私自身、決勝でのプレーがあまりよくなかったので優勝してホッとしました。前回負けてトーナメントって怖いなって思いながら戦っていたので、ほんとに嬉しかったです。トヨタ車体はすごくいいバレーをしていて、正直、久光製薬より内容もよかった。決勝にふさわしい決勝でした。そういう試合で勝てたというのもみんなの自信になったと思いますし、プレッシャーの中での戦いだったので、今回の皇后杯優勝は連覇していた(2012年から5連覇)ときよりも大きなタイトルだと思います。 ──そう感じたのは? 石井優希:「久光製薬は勝つのが当たり前」と思われているチームですが、前回、そのプレッシャーの中、準々決勝で敗れて、負ける恐ろしさを感じたので、今回は懸ける思いがより強かった。何が起こるかわからない分、不安との戦いでもありました。前回も天皇杯・皇后杯までVリーグでは全勝していて、今回も勝っていましたが、内容がよくないまま大会に入って、みんな「大丈夫かな」と感じながらやっていた部分があったのでよけい……。優勝できてほんとにホッとしました。 ──この皇后杯のタイトルは、石井選手のキャリアの中でどんな意味がありますか。 石井優希:やっぱり結果を残さないと自信にならないですし、頂点に立ったチームのエース(やそれぞれのポジション)として、その“自信とプライド”で日本代表でも戦っていきたいので。日本代表に選ばれている他のチームのエースも(Vリーグでも)苦しみながら頑張っていますが、結果を残してきたチーム、久光製薬スプリングスのエースポジションとしてのプライドもありますし、東京オリンピックまでそのポジションを譲らない、取られないようにしっかりやっていきたい。気持ちがブレそうになることもあると思いますが、今までやってきたこと、経験や結果、チャンピオンチームのエースというプライドを自信や強みにして、東京オリンピックまで頑張りたいと思います。