5年経ってもトラウマに…元恋人からのDVが私に残した影響
配偶者や恋人など親密な関係にある、または過去にそれらの関係にあった人から身体的・精神的に振るわれる暴力を指す、「ドメスティック・バイオレンス(DV)」。 【写真】過去のDVやモラハラ被害を明かしたセレブ8人 プロデューサー、作家として活躍するターニャ・セルバラトナムさんもその被害者の一人で、5年という時間が経った今もなお、トラウマになっているそう。今回は、<コスモポリタン アメリカ版>より、彼女の体験談をお届けします。
一生懸命つくったカレーを貶され…
語り:ターニャ・セルバラトナムさん 5年前の感謝祭のことです。当時の私の恋人が、親しい友人を招いて自宅でパーティを計画していました。彼はケータリングの注文に加えて、私に「カレーを作ってほしい」と言ったんです。ワクワクしたし、乗り気だったけれど、完璧にしたいと思っていたので緊張もしました。 その夜、友人たちが到着する直前、彼が私のカレーを味見すると、顔をしかめてこう言い放ちました――「おいしくないね」。私は、彼の反応にひどく傷つけられ、混乱しました。 小さい頃から料理が好きで、家族のために作るのはもちろん、学生時代はさまざまなレストランで経験も積んだし、手の込んだディナーを周りにご馳走するのが何よりの楽しみだった。いつもみんなは絶賛してくれたので、自信はありました。 なのに、私が愛するこの男性は、私が丁寧に作った料理…むしろ、私に対して嫌悪感を表明したんです。そのカレーは食卓に出されることはなく、夜一人になってから、私は静かにカレーをゴミ箱に流し込みました。 当時は、そのときの彼の反応が、他の虐待的な態度とつながるものだと気づいていませんでした。たとえばセックスの最中のこと。彼は私を叩いたり、つばを吐いたり、首を絞めたり、私の胸やお腹にあるがんの手術跡も批判したりしました。彼は何かにつけてガスライティングをし、私の自信を奪ったのです。
友人からの声かけに思わず本音が…
カレー事件の何カ月も後、姉妹のような友人の一人が、私の様子が何かおかしいと気づいてくれました。彼女に色々と質問されるなかで、彼がお酒を飲み過ぎることや、私を支配しようとすることなどを少しずつ話しながら、関係に問題を抱えていることを告白。 「彼に殴られてるの?」と聞かれたときには思わず黙ってしまったけれど、「うん、殴られてる」と明かしたんです。 その瞬間まで、身体的な暴力をふるわれたことを誰にも話していなかった私。友人が何とかその壁を突き破ってくれたときには、まるで目から鱗が落ちたような気分でした。話を聞いてくれる以上の人が必要だと判断した友人が、DVの専門家紹介してくれましたが、後にわかったのは、私は被害者の一人だったということ。彼は私の前にも、パートナーたちを傷つけてきたのです。