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MITメディア・ラボ、「見たい夢をみる」装置を開発…学習・創作などへの効果に期待

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BUSINESS INSIDER JAPAN

MITメディアラボの研究チームは、夢の内容を形作るのに役立つデバイス、ドルミオを開発した。 【全画像をみる】MITメディア・ラボ、「見たい夢をみる」装置を開発…学習・創作などへの効果に期待 ドルミオは、睡眠パターンを追跡するデバイスと、夢のテーマを音声で提案するアプリで構成されている。 このほど行われた調査では、ドルミオに「木について考えて」と指示された被験者の67%が、木の夢を見た。 トマス・ベガ(Tomás Vega)はウンパルンパの夢を見たかった。 MITメディアラボのテクノロジー・エンジニアで、いつかサイボーグになりたいというベガは、他の研究者とともに、夢をコントロールするデバイスの開発に取り組んでいる。そしてドルミオ(Dormio)と呼ばれるそのデバイスを自らテストした際に、映画「夢のチョコレート工場」から「ウンパルンパの歌」を録音し、彼が眠りに落ちそうなときにそれを再生するように設定した。 すると思った通り、半覚醒状態となった彼の意識の中に、映画の象徴的なシーンがやってきたと、ベガはLiveScienceに語った。 「“Oompa Loompa, doopity doo”と歌うウンパルンパに囲まれながら、チョコレートの滝の中にいる夢を見始めた」 ベガを含むMITメディアラボの研究者らはこの夏、50人を対象にドルミオのテストを行った。その結果は9月、「Consciousness and Cognition(意識と認知)」誌に発表され、ドルミオを使えば自ら選んだテーマの夢を見ることができるようになることを示唆している。

夢をコントロールする

ドルミオは2つのパーツで構成されている。1つは音声を録音したり再生したりできるアプリ、もう1つは人の手首、人差し指、中指に装着するウェアラブルデバイスだ。これで心拍数や指の位置などをモニターし、着用者の睡眠パターンを把握することができる。 着用者が睡眠の最初の段階に入ると、ドルミオが起動する。レム睡眠(急速眼球運動を伴う睡眠)と同様に、眠りの初期段階でも人は夢を見ることができるが、その段階ではまだ外の世界の音が聞こえ、完全に夢の世界に入り込んでいるわけではない。 「このときの精神状態は奇妙で緩慢、かつ柔軟で、まとまりがない」と論文の筆頭著者であるアダム・ハール・ホロヴィッツ(Adam Haar Horowitz)博士は7月にMITニュースに語った。 「それは、意識のレベルを高くして、没入感を与えるような感じだ」 この調査では、まず、被験者が自らの声で「木のことを思い出して」という指令を録音する。被験者が睡眠の準備段階に入ると、ドルミオはその指令を再生。そして睡眠の初期段階に入ったことをデバイスが検出すると、再び指令が再生される。少し時間をおいてから、今度は「何を思い浮かべていたのか教えてください」という音声で被験者を覚醒させ、被験者が夢の説明をする。 このサイクルが、各被験者が設定した回数に応じて繰り返された。 その結果、67%の被験者が木の夢を見たと報告した。どのような木だったかは被験者によって大きく異なる。ある人は木の形をした車の夢を見たという。 彼らが見た夢は、アプリに起こされるたびに、奇妙なものになっていったとも研究者は記している。 例えば、ある被験者は、1回目は松や楢など「さまざまな種類」の木が出てくるだけの夢だったが、5回目には「私と一緒に木の下に座っていたシャーマンが、南アメリカに行けと言う」夢になった。

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