【J3プレビュー】大宮は昇格を決められるか。その行方を左右する富山と今治の直接対決にも注目!大宮→◯、富山→●でJ2昇格決定 | Jリーグ
【J3リーグ・プレビュー】明治安田J3リーグは10月4日から6日にかけて第31節が開催。今節の見どころを紹介する。 ●【動画】浦和レッズ 原口元気インタビュー
前節は、自動昇格圏の大宮アルディージャとFC今治が勝ち切った一方でカターレ富山は土壇場で追いついたものの、勝ち切るところまでは至らなかった。プレーオフ圏争いは、勝ち切れなかったチームが多かった中、アスルクラロ沼津が6試合ぶりの白星を飾り、ひとまず流れを断ち切った。 その中で迎える今節は、昇格争いの行方が決まる可能性がある。首位独走中の大宮が今節、奈良クラブとの一戦に勝利し、富山と今治による2位・3位対決で富山が敗れた場合、大宮が2位以内で終えることが決定。1年でのJ2復帰が決定する。大宮の昇格の行方を占う注目カードを展望する。 まず、先立って土曜日にゲームを消化するのは、首位の大宮アルディージャだ。5日、14時にキックオフを迎える敵地での奈良クラブ戦で勝利することが昇格への必要条件だ。 開幕から盤石の戦いぶりで首位を独走してきた大宮は、後半戦の初戦でアスルクラロ沼津に敗れたものの、それ以降は10戦負けなし。前節は、立ち上がりに失点こそしたものの、後半から入ったファビアン・ゴンザレスのゴールで追いつくと、終わってみれば3ゴールを奪う快勝を収めた。直近3試合で10得点と攻撃が噛み合っており、さまざまな選手がゴールを決めている中、二桁ゴールを目前にしばらくゴールから遠ざかっているのがFW杉本健勇だ。今季、チームの中心選手として引っ張ってきたチーム最多得点者には、昇格へ導くゴールを期待したい。 対する奈良は、スペイン人のフリアン前監督を解任後、中田一三新監督の下で4試合負けなし。ただ4試合連続ドローと勝ち切れていないことも事実なだけに、そろそろ初白星が欲しいところだ。前節は、松本に先制を許したものの、すぐに追いついて、シュート数では大きく上回られながらも勝ち点を敵地から持ち帰った粘り強さは継続したいポイントだ。特に前半に比べて後半に失点数が多い奈良としては、逆に後半にかけて得点が多い大宮との対戦では後半を耐え凌げるかが初白星へのポイントになるだろう。 そして日曜日の12時55分にキックオフを迎えるのが勝ち点3差の3位カターレ富山と2位FC今治の直接対決だ。お互いの勝ち点差が詰まっている状況下で、自動昇格圏を争っている中で迎える直接対決は、お互いにとっても今季の昇格争いを占うビックマッチとなる。 後半戦はわずか1敗と安定した戦いぶりで着実に順位を上げてきた富山は現状、勝ち点「3」差で自動昇格圏を追う立場なだけに、より勝利が求められる立場でこの戦いを迎える。前節は、カマタマーレ讃岐に2度のリードを許す苦戦を強いられたものの、後半アディショナルタイムに追いつく意地を見せて、6試合負けなし。ただ今置かれている立場を踏まえれば、勝ち点3が欲しかったのも間違いない。リーグ2位の失点の少なさを誇るチームとしては、まずは安定した守備で今治の攻撃を抑え、拮抗した展開に持ち込みたいところ。その上で前節同様に終盤に勝負強さを発揮し、6ポイントマッチを制することができるか。 対する今治は、ここを勝てれば残り7試合で勝ち点6差をつけることができ、悲願の昇格に向けて大きな一歩となり得る。その大きなアドバンテージを得るためにもこちらも勝ち点3が欲しい。2試合勝ちなしで迎えた前節は、13試合ぶりの黒星を引きずることなく、FWウェズレイ・タンキのハットトリックの活躍もあって、ヴァンラーレ八戸を圧倒し、白星で仕切り直した。後半戦にかけて頭角を表していた18歳のMF横山夢樹が2試合欠場する中でも、前節はウェズレイ・タンキが活躍したことは大きな収穫。J3得点ランキングトップに立つFWマルクス・ヴィニシウスとウェズレイ・タンキというブラジル人コンビで形成する今治の破壊力のある前線が守備の硬い富山を打ち砕くことになるか。 その他、連勝を狙う4位のアスルクラロ沼津は、敵地で連敗中のヴァンラーレ八戸と、再び5位に後退したギラヴァンツ北九州は、勝ち点2差の8位・SC相模原との対決に臨む。今節の結果を経て、自動昇格争いだけでなく、プレーオフ圏争いがどのように動くかも見どころとなる。