コイのドラ1は愛の力で開幕1軍!新婚の広島・栗林良吏、春の同居計画
広島の新人7選手が8日、廿日市市の大野寮に入った。6日に広島入りし、前日7日に新型コロナウイルスの感染の有無を調べるPCR検査をクリアして、この日の午前10時に一斉入寮。既婚者のドラフト1位・栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=は夫人の沙耶さん(24)から開幕1軍指令を受けたことを明かし、「開幕1軍→退寮で同居」を目指す。 ■ルーキー7選手どどっと入寮 うっすらと雪が積もった大野寮。カープカラーの赤いネクタイを締めた栗林は、元エースの前田(ツインズ)や昨季セ・リーグ新人王の森下らが過ごした“出世部屋”を割り当てられたことに感謝しつつ、“早期卒寮”へ強い覚悟を示した。 「寮にいる期間は短いと思う。寄せ書きや中学校の時の物は持ってきていない。必要最低限。遠征に行く感じ。奥さんが来たときに、一緒に持ってきてもらおうと思っている」 入寮慣例の「こだわりの一品」として昨年11月の指名挨拶で受け取った佐々岡監督のサイン入りのドラフト会議のIDパスを紹介。野球道具と日用品以外では、広島OB・黒田博樹氏(45)の著書など野球関連の本を数冊持参したのみ。必要最低限の荷物で入寮したのにはワケがある。 ■奥さんために…1日でも早く 球団の選手寮は新人&2軍選手の廿日市市の大野寮と、1軍選手の広島市の大州寮(マツダスタジアムから約1キロ)の2カ所あり、開幕1軍の選手は春頃に大野寮を出て大州寮へ引っ越す。栗林は開幕1軍を勝ち取って大野寮を出るタイミングで、地元・愛知で料理関連の資格取得に励む沙耶夫人を広島に呼び、退寮して一緒に生活する計画を立てている。 昨年7月に結婚したばかりの名城大の同級生。いきなり愛知と広島の遠距離になったが、6日の出発前には夫人から「こっち(広島)に行くときには1軍の選手としていられるように頑張って」と熱いエールを受けたという。応えないわけにはいかない。 「野球に集中できる期間にしっかり野球をやって、奥さんがこっちへきたときには、ちゃんと気を回せるようにしたい」 きょう9日から大野で新人選手自主トレがスタート。最速153キロの即戦力右腕が、愛の力で開幕1軍を勝ち取る。(柏村翔)