子どもの「イヤイヤ」を激しくさせている、親の“ある行動”って? 小児科医が教える効果的な声かけ
「切り替えが苦手で、よくかんしゃくを起こしてしまうわが子…」発達特性を持つ子どもの子育てで、お子さんの行動に悩んでいる方はとても多いと思います。しかし、子どもの行動には、必ず理由があります。その行動を見て肯定的な注目(ポジティブな視線)を向けることで、子育てがラクになるヒントへとつながるのだそう。 子どもの“イヤイヤ”、実は親が助長させている!? つい親がやりがちなNG行動 そこで今回は、小児科の医師であり、自身も3児の母である西村佑美さんが、1万組以上の親子を診てきた経験や、発達特性のある子の子育ての実体験をもとに書いた書籍『発達特性に悩んだらはじめに読む本』(Gakken)から一部抜粋して、場面別の具体的な声掛け例ををご紹介します。
【〇×で違いがわかる!】アイコンタクト、肯定的な声かけで 子育てはこんなにラクになる!
もしも、「私、×のほうをやってる…」というのなら、〇のほうを実践してお子さんの反応がどう変わるのか確かめてみてください。
朝の登園準備編
【×(否定的)】 (1)子どもの目を見ず、キッチンから「起きてー!」と叫ぶ ↓ (2)着替え、くつをはくとき2 「遅刻するよ! 早く!」 →時間がないときほどつい急かして命令口調の怒った声かけに。すると朝のグズグズが長引いて悲惨…。 【〇(肯定的)】 (1)子どもの視界に入り、目を見て笑顔で「おはよう」 (2)着替え、くつをはくときは、手伝いながら「ズボンはいたね」「右足入った!」など行動をそのままナレーション (3)くつのテープは子どもにペタッ!とさせ、最後に「できた!」と目を合わせて笑顔でタッチ! →急がば回れ! あえて手をかけタッチして子どもをニヤッとさせる作戦へ。ごきげんで登園でき時短です!
公園から帰る切り替え編
【×(否定的)】 (1)子どもの「帰らない」「ヤダ!」にイラッ! 遊んでいる子どもを“ 困った子だ”と困り顔or 怒り顔で見る (2)「おやつ食べよう」などごほうび作戦も効かず、「もう置いていくよ」「鬼が来るよ!」 →子どもは親の表情や表現が怖いと反発。怒って脅すような言葉を使うとかんしゃく&イライラコースへ。ママは対応でクタクタに… 【〇(肯定的)】 (1)子どもの「帰らない」「ヤダ!」にイラッ! でも、ここが勝負の分かれ道。「まだ、遊びたいんだね」といったん気持ちを受け止めて口角を上げて笑顔で子どもを見る、グッとガマンして待つ! 説得をがんばらない (2)子どもが近づいてきたらニコニコで腕を広げハグ! 「帰って、おやつ食べようか」と切り替えのごほうびを伝える →イラッ!を逃し、笑顔をキープ。アイコンタクトを取れたママの勝利! 「かんしゃくを防げた私って子育て上手」と自分をほめて!!!