【ライブレポート】新東京がZepp Shinjukuでにじませた万感の思い「この3年間は間違ってなかった」
新東京が11月22日に東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)にてワンマンライブ「NEOVERSE」を実施。10月にリリースした、“メタ”をテーマにしたEP「新東京 #5」の収録曲を含む20曲をパフォーマンスした。 【写真】VRゴーグルを付けながらライブを行う新東京 新宿の地下深く、近未来感のあるZepp Shinjukuのドアを開けると、とある牧場の様子と思しき映像がモニタに流れていた。時折けたたましく響く牛の鳴き声を聴きながら、観客は開演を今か今かと待ち構える。そんな異様な空気の中、ステージの幕が開くと、巨大なビジョンにも牧場の風景と1頭の牛が。さらに巨大な牛のオブジェを取り囲むメンバー4人はVRゴーグルを装着しており、「トルコの酪農家が牛にVRヘッドセットを装着して広大な草原を見せている」というニュースから着想を得て作られた「新東京 #5」の世界観が形作られていた。彼らはゴーグルを装着したまま「ユートピアン」「Heavy Fog (Organic)」をプレイし、会場のムードを高めていく。その後4人がゴーグルを外すと、モニタには近未来的なCGが。せわしなく映像が移り変わる中「New Dimension」「Escape」「NTM」が畳みかけられると、複雑なサウンドによってオーディエンスのボルテージは際限なく引き上げられていった。 その後「Gerbera」「Perrier」「さんざめく」など、ややテンポダウンした楽曲が披露され、より洗練された新東京の世界が広がっていく。ひとしきり歌い終えた杉田春音(Vo)は「本当に待ちに待った日すぎて、バカ緊張してます。来てくれて本当にありがとう!」とひと言。デビュー曲「Cynical City」の前には「皆さんよければ手拍子を」と促すなど、会場に一体感を生み出した。ライブ中盤には「新東京 #5」の収録曲「Mirror」が原曲よりスケールアップしたアレンジで披露され、観客は息をのむように大迫力のアンサンブルに聴き入った。 「This Reality」の演奏後には田中利幸(Key)が新EPについて語り、「アレンジも今までやったことのないツインペダルとか、本当に難しかったけど……超越できたね」と感慨深げに言葉を紡ぐ。続けて彼らは「n+1」を演奏し、複雑に絡み合うドラムとベース、ピアノの音色で会場を熱狂の渦に包み込んだ。最後に杉田が「ワンマンの前って、怖くなるんですよ。でもこうやって幕が開いたときに新東京を応援してくれる人がこんなにたくさんいるのを見て……ヤバいですね。この3年間は間違ってなかったと思います。最高の景色でした、ありがとう!」と万感の思いを語り、4人は「ポラロイド」「36℃」をプレイ。「36℃」ではシンガロングが巻き起こり、大団円でライブが終了した。 しかしアンコールを求める拍手はやまず、新東京は再びステージに登場。彼らは「曖させて」をしっとり奏で、フロアを心地よい揺れに誘っていく。そして最後には4人は「Morning」を演奏。目まぐるしく展開する楽曲に乗せて繊細かつ力強いサウンドを鳴らし、会場の熱気がピークに達したところでライブの幕を下ろした。 ■ セットリスト □ 「NEOVERSE」2024年11月22日 Zepp Shinjuku(TOKYO) セットリスト 01. ユートピアン 02. Heavy Fog (Organic) 03. New Dimension 04. Escape 05. NTM 06. Gerbera 07. 春 08. Perrier 09. Odoru 10. さんざめく 11. Cynical City 12. Waste 13. 刹那 14. Mirror 15. This Reality 16. n+1 17. ポラロイド 18. 36°C <アンコール> 19. 曖させて 20. Morning