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乃木坂46×バナナマン、欅坂46×澤部・土田、日向坂46×オードリー……グループ力を際立たせる坂道×芸人の関係性

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リアルサウンド

 バナナマンと乃木坂46の『乃木坂工事中』(テレビ東京系)、土田晃之&澤部佑(ハライチ)と欅坂46の『欅って、書けない?』(テレビ東京)、オードリーと日向坂46の『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)。人気芸人と坂道シリーズによるこの3番組は、それぞれの関係性と持ち味による相乗効果が評価され、お笑いファン、アイドルファンの双方から高い支持をあつめている。  お笑い芸人がMCを担当する番組にアイドルが出演し、グループの魅力をアップさせたことは過去にも数多くあった。坂道のプロデューサーでもある秋元康が1980年代、とんねるずを番組のMCに迎え、おニャン子クラブを誕生させた『夕やけニャンニャン』はその代表例だ。  モーニング娘。は、テレビ東京系でオンエアされていた『ASAYAN』出身。彼女たちのアイドルとしての成長を見守ったMCが、ナインティナインである。ちなみにモー娘。の「。」は、ナイナイの矢部がユニット名に含めることを番組中に提案した。  そんなモー娘。でインパクト大だった出演番組は、石橋貴明(とんねるず)と中居正広が司会をつとめた『うたばん』だ。石橋は、飯田圭織に「ジョンソン」という絶妙なニックネームをつけるなど、メンバーのキャラ付けに一役買った。  AKB48の冠番組『ネ申TV』では、毒舌とあだ名づけで再ブレイクした初代MC・有吉弘行、2代目MC・おぎやはぎがメンバーたちをスパルタ的に翻弄。彼女たちはそれに食らいつきながら、バラエティでの対応力を磨いていった。  そもそもお笑い芸人は、人間を観察する力が強い人ばかり。徹底的に観察をして、気になった点を率直に突く。そして笑いへと昇華していく。ここで挙げた番組はいずれも、芸人がアイドルの容姿や言動の特徴を見逃さずにすくいあげることで、新たな側面が発見されてきた。  そこで今回は、3番組について触れながら、アイドルとお笑い芸人の関係性の重要さ、そこから生まれた化学反応について考察していく。 ●乃木坂のバラエティ感度の良さが光る『乃木坂工事中』  芸人とアイドルの関係性を語る上でポイントにあげたいのは、イジり、イジられのやりとりだ。アイドルは決して笑いや喋りのプロフェッショナルではない。先述したように芸人たちがいかに観察眼を鋭く働かせ、イジっていくか。アイドルはそれをどのように受けるのか。逆に彼女たちがイジる側にまわったとき、芸人はどんなリアクションをとるのか。これが芸人とアイドルの組み合わせのおもしろいところだ。  『乃木坂工事中』は、乃木坂46の「場の空気が良く分かっている部分」が実感できる番組だ。バラエティ感度と勘が抜群に良い。乃木坂46といえば結成から現在まで、生駒里奈、白石麻衣、西野七瀬、齋藤飛鳥、生田絵梨花ら屈指のメンバーを次々輩出。その背景には、現状に甘んじず「世代交代」を一つのテーマとし、後輩が先輩を常につきあげ、グループ内でうねりを作り、誰が前に出ても場を成立させられるほど、個々のタレント性が磨き上げられている点がある。  そんな乃木坂46を生かしているのがバナナマン。ふたりは2008年『キングオブコント』で準優勝するなどのコント師だ。番組でも、乃木坂46を巻き込んでコント的な流れを作り出している。  設楽統は細かい箇所まで目を配り、いちいち横やりをいれるのが特徴。同番組の「念願の新春日村賞大決算祭!」(2016年1月3日放送回)におけるビーチフラッグ対決のときのこと。うつぶせに寝そべってスタンバイするメンバー。そこで設楽が声をかける。そうするとメンバーは、上半身だけ起こして後方に顔を向ける。まるでその姿はオットセイ。このズボラな対応に、「何だその態度は!」と物申す設楽。これを何度も繰り返す。誰も気にしないような仕草、行動に目を光らせ、「いける」と思えば食らいついてなかなか離さない。乃木坂46の面々はそれを理解しているのか、設楽にきっちり乗っかって盛り上がりを作った。  一方、乃木坂46とは違う意味でのアイドル性を持つ日村勇紀は、体を張って乃木坂を引き立てる。日村との関係性で、乃木坂46が「一番思い出深い」と語っているのが2017年7月に明治神宮野球場にて行われた『乃木坂46 真夏の全国ツアー2017』だ。日村は、メンバーに内緒で「インフルエンサー」のダンスを猛練習し、ライブ当日にステージへ乱入。でも自分からは、それほど目立とうとはしなかった(とは言ってもいるだけで目立つけど!)。日村に気づいたメンバーは驚きながらも、彼をセンターに据えるフォーメーションを形成。サプライズ演出だが、「どうすれば場が良くなるか」をすぐ見極めてパフォーマンスを繰り広げた。  2016年5月16日オンエア回「来たれ新入部員!大募集大会!」では、堀未央奈がアクション(格闘技)クラブを立ち上げたいとプレゼンテーション。日村は身体を張ってキックを食らいまくった。さらに「不意打ち、ノーガードのところを攻撃した方がおもしろいから」と言わんばかりに、メンバーに合図を出して自らボコボコになる一幕もあった。この回はコント的なおもしろさが発揮されており、堀未央奈が天然の小ボケをかましたと思ったら、和田まあやが空手経験者らしい蹴りで感心を持たれ、川後陽菜が日村を襲撃して混沌とさせるなど、シークエンスとしてお見事だった。  『乃木坂工事中』は乃木坂46とバナナマンの息のあったコントでもあるのだ。バナナマンのフリに対し、乃木坂46メンバーは瞬時のタイミングで反応する。そして何かしら必ずオチがつく。両者のコンビネーションが光る。

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