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元ブラジル代表主将を襲う悲劇。 正直で善良なカフーの笑顔が曇った

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ところが、2017年頃からこの基金の資金繰りが苦しくなってくる。 「基金を運営するのには月4万ドル(約440万円)は必要だ。しかしスポンサーがどんどん撤退する今、私のポケットマネーだけでは厳しすぎる」  カフーはそうこぼしていた。それでも、どうにか子供たちのために基金を存続させようと、金策に走ったようだった。しかし、2019年の7月にその借金が焦げ付き、基金を運営していたカフーの会社「カピ・ペンタ・インターナショナル・プレーヤー」は破産した。  5つの銀行と融資会社が債務不履行でカフーを訴え、その清算のために、カフーは5つのマンションを売り払った。それとは別に、裁判所は彼と妻のレジーナが所有する15の不動産も差し押さえた。  当時、基金には950人の子供たちが在籍していた。基金がなくなれば、子供たちは行き場も食べるものもなくなってしまう。カフーは存続のために奔走したが、2019年のクリスマスを前に、施設はついに閉鎖されてしまった。息子の死に続いて、今度は16年続けてきた基金を失ってしまったのだ。

年が2020年に改まっても、カフーの不運はまだ続いた。今度は仮想通貨に関する詐欺罪に問われてしまったのである。  昨年の8月、カフーは「アルプクリプト」という会社に頼まれ、同社のイメージキャラクターとなった。顧客が金を預けると、会社はそれでビットコインを買い、価格が上がった分が顧客の儲けとなる。3000ドル(約33万円)を預ければ月末には最大2.5%の利息がつくという触れ込みだった。  しかし、その会社はもうない。ある程度の金を集めると、社長らはブラジル国外に逃げてしまった。顧客は投資した金を失い、会社を提訴したが、訴えるべき相手はすでに消えてしまっていた。残っていたのは会社の広告塔になっていたカフーだけだった。  もちろん、カフーは無罪を主張した。自分はただ宣伝に起用されただけで、会社の事業内容には一切かかわっていない。それどころか彼自身も一銭ももらっておらず、自分も被害者だ、と。  だが、カフーがいくら釈明しても裁判所は聞き入れず、まず4月に彼の銀行にある300万レアル(約700万円)を凍結した。しかしそれだけでは足りないと判断したのか、この6月9日には530万レアル(約1300万円)を差し押さえ、さらに5つの不動産が競売にかけられることとなった。

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