2024年度上半期・バイク試乗レビュー記事ランキングTOP5
3位:ドゥカティ ハイパーモタード698モノ試乗
ドゥカティ パニガーレ由来の659ccショートストローク、ビッグシングルエンジンを持つ、ハイパーモタード698モノの試乗インプレ。シングルエンジンというとドコドコした感じだと想像されがちだが、スーパークワドロモノは、どこまでも軽やか。小さなメーターの中のタコメーターのバーは軽々と高回転に飛び込んでいく。 ポジションや乗り味は、いわゆるモタード。スロットルはすぐに全開になる。エンジンは、胸がすくような速さとドゥカティらしいフィーリングを披露する。感動したのは、低速から高回転まで使いやすいこと。これは最新の電気や燃調がなければ達成できなかったことだろう。ドゥカティらしさは高回転の伸びだ。デスモドローミックというバルブ開閉機構が胸の空く加速を見せてくれる。 しかも、スライドしながらコーナーに進入することなんかしなくても、軽快かつスリムな車体はさまざまなライディングを楽しませてくれる。ハングオフして膝を擦ってもいいし、イン側の足を出してリーンアウト気味にモタード気分を味わうのも良い感じだ。
4位:ヤマハYZF-R15とYZF-R25を比較試乗
ヤマハでは軽二輪クラスに249ccのYZF-R25と、155ccのYZF-R15という2台のフルカウルスポーツを用意している。“車検がなく、維持しやすくて高速OK!”という大枠のキャラクターは一緒であるはずだけど、一体どうキャラクターが違うのか? 実際にYZF-R25とYZF-R15を同条件で比較試乗してみることにした。 両車ともワインディングを楽しめるし、高速道路だって余裕を持って走れてしまうが、わかりやすく2台の選び方を述べるなら「高速道路を使った移動が頻繁にあるなら快適なR25」「スポーツライディングを楽しみたいならサーキットでも遊べるR15」と言ったところ。約15万円という価格の差以上に、しっかりとキャラクターの棲み分けができているのだ。 YZF-R25のポイントは、設計思想がしっかり表れた「楽ちんポジション」とパラレルツインならではの「伸びのいいエンジン特性」。一方、R15は141kgという「125ccクラスの軽さ」と、最新のYZFシリーズに通じる「凄みの効いたデザイン」だ。とくにヘッドライトまわりのデザインはYZF-R7などの兄貴分達にも負けない迫力がある。 YZF-R15の、この低く構えたデザインをYZF-R25で成立させるとしたら、ハンドル位置をかなり下げる必要があるだろう。スタイリングにも、それぞれの立ち位置が現れているのだ。