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あいみょんニューアルバムリリース!「続けられるところまでどんどん曲を作っていこうと思っています」

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ザテレビジョン

■ がむしゃらになっていたときを忘れたくない、安っぽいものをまだまだ信じていたいっていう気持ちがあります 【写真を見る】撮影時スタジオにある鉢植えを自身で動かしセットするあいみょん あいみょんの1年7カ月ぶりの3rd『おいしいパスタがあると聞いて』。ドラマ「私の家政婦ナギサさん」(TBS系)の主題歌「裸の心」や、「Heaven? ~ご苦楽レストラン~」(TBS系)の主題歌「真夏の夜の匂いがする」といったヒットシングルは収録されながら、とても軽やかな手触りのアルバムだ。 「ようやく整った感じがします。今後もこういうアルバムを出していくんやろうなって。1枚目のアルバムの『青春のエキサイトメント』はすごくがむしゃらでしたし、まさに青春の衝動を詰め込んだ1枚。私のことをほとんど皆さんが知らなくて、『私はここにいるぞ』ってアルバムでもありました。2枚目の『瞬間的シックスセンス』は『マリーゴールド』というドカンと聴いてもらえた1曲も入りつつ、私っていう存在が皆さんにようやく気付いてもらえたタイミングで出した。今回は割と、いろんな人が私のことを知ってくださっている状況で出すアルバムだったので、より一層何も考えずに、今までよりラフに作れたと思っています。だから、軽やかと言う言葉は合ってるのかもしれないですね。元々、全部が自分が一番良いと思ってる楽曲を詰め込んでるんですけど、今回もちろんシングル曲は入っているんですが、アルバムになるとみんなが均等に並んでる気がしているんです」 前2作のタイトルと比べ、日常のふとした呟きのようなアルバムタイトルも軽やかだ。 「アルバムの制作を始める頃に、たまたま携帯のメモ帳を開いたら、『おいしいパスタがあると聞いて』って自分のメモが入っていて。何がきっかけでメモしてた分からないんですけど、目に入ったときに、語呂もリズムも良いし、かわいいしって思って決めました。前の2作よりゆるっとしてますけど、自分自身、若干余裕が持てるようにはなってきてるけど、芯が通っているというか。パスタのCMみたいなこと言ってますね(笑)。元々、漢字+カタカナの組み合わせと、自分だけの言葉を作るのが好きで、これまでの2枚のアルバムはそこを統一していたんです。今回も最初はその路線で考えてたんですけど、なんか『今の私には合わへんな』って思って」 1曲目の「黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を」では、“余裕のある生き方がしたい でも鐘のなる方へは行かないぞ”、そして、“もっと刺激を もっと混乱を もっと人生を”と歌っている。  「今回のアルバム、1~3年前の楽曲が多いんですけど、この曲は3年前の曲なんです。私は日々曲作りをするので、どんどん曲がたまっていって。なのでアルバム制作は今自分が聴いて欲しい楽曲を選ぶ作業から始まるんです。だから、この曲を今このタイミングで選んだということは、今がこの歌詞の通りなのかなって思ってて。ありがたいことに、今自分の周りにはキラキラした世界があって、憧れていた人たちにも会えて、すごく幸せな音楽生活を送ってるんですけど、そっちにまかれ過ぎても良くないというか。がむしゃらになっていたときを忘れたくない、安っぽいものをまだまだ信じていたいっていう気持ちがあります。私は大家族育ちですし、働かないとお金は湧かないのよっていう環境で育ちました(笑)。だから鐘がなる話には絶対寄りついたらあかんってずっと思っていて。でも今生活していると、周りで鐘がなるんですよ(笑)。そこにふらふらしてしまうのは怖いなと。だから、この曲は決意表明に近いと思います。キラキラした危ない世界に自分が飛び込んでしまいそうなときとか、この曲を聴くと『ダメだぞ』って思う」 ■ 憧れの人は憧れの人でいてくれるのがいいかもなって思ったところもあります(笑) 思えば、1stアルバム『青春のエキサイトメント』は、「憧れてきたんだ」という、憧れのロック/ポップアーティストへの想いと自らの決意を歌った曲が1曲目だった。 「今回『黄昏―』を1曲目にしたのは、『青春のエキサイトメント』の『憧れてきたんだ』と同じ位置なんですよ。あの曲は、“死んでしまった自分のスーパーヒーロー生き返ってくれよ”って、いろんな人に憧れていた少女が今こうやって曲を作っているよっていう物語だった。今回は、憧れの人にたくさん会って、同じステージで歌える経験もできたあの少女のアルバム。だから『黄昏―』は『憧れてきたんだ』のアンサーソングに近いですね。昔から、大好きな人たちに会って、お酒飲んで仲良くなっちゃったりしてとか、夢に見てたんですよ。でも、憧れの人は憧れの人でいてくれるのがいいかもなって思ったところもあります(笑)」 「黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を」はマンドリンやアイリッシュブズーキが入ったアイリッシュテイスト。アウトロでは弾き語りになるという展開が新鮮だ。 「オープニング曲みたいにしたくて、マーチングっぽいアレンジにしました。アウトロは予定にはなかった部分なんですけど、ふと私が、『最後は環境音を交えながら弾き語りがいいな』って言い始めて。あれだけ軽やかに大所帯を引っ提げて、先頭切って歩いてるみたいな音から、急にしゅんとひとりぼっちになるというか。それで現実に引き戻されるのもまた、『自分に勘違いすんなよ』って言い聞かせてるみたいな(笑)。『実はそんなに味方がおらんかもしれないぞ、ひとりでちゃんと立っていけよ』って感覚はありました」 他にも、新たな楽器や音色がふんだんに聴ける。 「田中(ユウスケ)さん、関口(シンゴ)さん、トオミ(ヨウ)さんには何曲かプロデュースしてもらってますけど、お互いこれまでと似たようなものにはしたくないって思っているので、アップデートするために違う楽器を使う発想になることもあって。『マシマロ』はドラムがロールしてるような音が冒険っぽい。『黄昏~』はソウル・フラワー・ユニオンの奥野(真哉)さんに鍵盤とアコ―ディオンを弾いてもらったんですが、奥野さんがおらんかったこの曲をもう想像できない。メロ入れてもらったとき、一同拍手しました。前作だと、関口さんにアレンジしてもらった『恋をしたから』で『フルートってこんな良い音なんや』って気付きましたし。今回『アコーディオンってこんな良いんや』って思いましたし。それは次にも活かされていくと思う。毎回発見があります」 ■ 数年前の自分が作った曲が今の自分にとってのアイディアになる ラスト曲の「そんな風に生きている」ではあいみょん自身がグロッケンシュピールを演奏している。 「私は基本的に歌とアコースティックギター担当なので、初めて違う楽器を演奏したんですよ。めちゃくちゃ下手くそな演奏だったんですけど、グロッケンに自分の名前がクレジットされたのが嬉しくて(笑)。小さい頃から木琴とか好きで、私が『私がやりたい』ってよく言ってたら、『これ簡単やからやってみる?』って言ってもらえて。少しだけでしたけど、『私他の楽器もやってるんですよね』っていうのがあると、何か多幸感がすごいです(笑)」 「そんな風に生きている」も、1曲目の「黄昏にバカ話をしたあの日を思い出す時を」と同様、アウトロで歌がフィーチャーされた展開になっている。 「まず、『黄昏~』と『そんな風に生きている』だけは絶対アルバムの最初と最後にするって決めていたんです。もやっとして終わらせたくて。前のアルバムも『from 四階の角部屋』っていう遊ばれてしまった女の人のことを歌った短い曲で、『クソが!』みたいなこと歌って終わったんですけど(笑)。その感じで終わるのがすごく良くて、味をしめちゃった感じですね。『そんな風に生きている』はアレンジもハワイアンっぽいアレンジで、“風に乗ってる”って歌詞通り、ちょっとふわっとしたアレンジにはなっていると思います。私だって、悲しい顔も傷ついたふりも全然できるし、頭撫でてもらいたかったらそういう顔だってできるけど、そうしたくはない。大して不幸じゃないのに不幸面する人がたまにいますけど、そういう人のことを歌ってますね。生きて行く術は人それぞれあって、“私はこういう風に生きてます”っていう結果論ですね。男の子のエロイ楽曲だったり、捨てられてしまった女の子の曲だったり、いろんな曲を歌ってきたけど、こういうことを最後に言っとこうっていう(笑)。実は、『黄昏~』と『そんな風に~』は同じタイミングで前後に作ってた曲なんです。だから言いたいことはこの2曲は一緒なのかもしれないです。だから曲順も離したかったのかも。その時期は既にリリースしてる曲もいっぱい作ってるタームで、『マリーゴールド』はこのちょっと前に作ってて。『青春のエキサイトメント』が発売されて、色々と悔しくて燃えてたんじゃないですかね(笑)」 現在の持ち曲は約400曲にのぼるという。 「10代の頃の曲とか、まだほとんど世の中には出てないんですけど、聴くとすごい刺激になるんですね。めっちゃ単純なことやってるんだけど、今の自分にとってはすごく新しくて。数年前の自分が作った曲が今の自分にとってのアイディアになる。だから、自分で自分を育ててるような感じもして。そういう風に、続けられるところまでどんどん曲を作っていこうと思っています」 (ザテレビジョン・取材・文=小松香里)

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