財務長官に投資家のベッセント氏指名、トランプ氏「米国の新たな黄金時代を切り開く」
【ワシントン=田中宏幸】米国のトランプ次期大統領は22日、経済・財政政策の司令塔となる財務長官に投資家のスコット・ベッセント氏を指名した。ベッセント氏は減税や規制緩和を通じて経済成長を促す考えを支持しており、次期政権の重要政策を主導する立場となる。
ベッセント氏は、米投資会社キー・スクエア・キャピタル・マネジメントの創業者で、最高経営責任者(CEO)を務めている。2011~15年には著名投資家ジョージ・ソロス氏が創設したファンドで、投資部門の最高責任者に就いていた。
ベッセント氏は、大統領選の期間中にトランプ氏の陣営で資金調達を担い、経済顧問を務めた。今月掲載された米紙への寄稿では、「トランプ氏は規制緩和と税制改革を通じて成長を促進する使命を負っている」などと主張していた。
トランプ氏は声明で、ベッセント氏について「米国の新たな黄金時代を切り開く手助けをしてくれるだろう」と強調した。
財務長官の人事を巡っては、米連邦準備制度理事会(FRB)元理事のケビン・ウォーシュ氏や、商務長官に指名されたハワード・ラトニック氏の名前も候補に挙がっていた。