上野女流棋聖が初制覇 福島県郡山市ゆかりの藤沢女流立葵杯6連覇ならず 東京で第9期会津中央病院・女流立葵杯
囲碁の女流タイトル戦「第9期会津中央病院・女流立葵杯」の挑戦手合3番勝負第3局は24日、東京都の日本棋院本院で打たれ、挑戦者の上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(20)が6連覇が懸かる郡山市ゆかりの藤沢里菜女流立葵杯(23)に勝利し、シリーズ2勝1敗で初めてタイトルを獲得した。 女流立葵杯の戴冠者は、前身の「会津中央病院杯・女流囲碁トーナメント戦」で優勝した謝依旻(しぇい・いみん)七段(32)、王景怡(おう・けいい)三段(35)を含め4人目。上野女流棋聖は「女流2冠」となり、タイトル獲得数は9期となる。 女流立葵杯で両者が3番勝負を打つのは2期連続、3回目。3番勝負が最終局までもつれ込んだのは第5期以来、4年ぶり。 対局は序盤から難解な攻防が繰り広げられたが、勝負どころで二つある大石のうちどちらかが取られる形となり、上野女流棋聖が百五十手で白番中押し勝ちした。 上野女流棋聖は「これまでストレート負けばかりだったが、行けば行くほど福島県が好きになった。来年も会津で頑張りたい」と喜びを語った。
就位式で、小林覚(さとる)理事長が上野女流棋聖に允許(いんきょ)状を手渡した。温知会と福島民報社が両対局者に記念品などを贈った。