高崎の新交差点「ドドメキ」って何? 由来は川の音? 桑の実? 片仮名4文字でインパクト絶大
群馬県が整備を進めるバイパス「西毛広域幹線道路」。今年3月に高崎西工区(延長4.7キロ)の一部区間が開通し、ちょっと変わった交差点が誕生した。その名も「ドドメキ」。地点名標識いっぱいに書かれた片仮名4文字が、他にはないインパクトを放っている。ところで、ドドメキって何? 西毛広幹道 一部が開通 高崎西工区の2.4キロ
この交差点があるのは高崎市本郷町。2006年の市町村合併までは榛名町のエリアだった。バイパスは県道のカーブに接続して途切れ、安中市方面の南西側では延伸のための工事が続いている。交差点の近くには、同じくドドメキという名のバス停があった。
住民の女性「桑の実が関係」
不思議な交差点について、近くの住民に聞いてみた。高齢の男性が「地名だよ。この辺は昔からドドメキって言うんだよ」と教えてくれた。交差点は地名や近隣施設などから名前が付けられていることが多い。地名ということであれば、何もおかしいことはない。だとしても、由来が気になる。
続いて聞いた高齢の女性は古い記憶をたどって、こう説明してくれた。「おじいさんからドドメが関係していると聞いた」。群馬では古くから桑の実のことをドドメと呼ぶ。かつては桑の実を付ける桑の木でもあったのだろうか。群馬は養蚕が盛んだったことを考えれば、極めて合点がいく証言が得られた。
ドドメキの由来は桑の実-。半ば解決済みの気持ちで、バイパス整備を進める県高崎土木事務所にも聞いてみた。事務所によると、今回の交差点名は地元の高崎市榛名支所と協議して決めたという。
定説は川のごう音
その榛名支所に聞くと、意外な答えが返ってきた。「近くに黒沢川という川が流れていて、かつては水量が多く、ごうごうと音を立てて流れていたことが由来と考えられています」。川の水の騒々しさが転じた地名だというのだ。ドドメキは住所には使われていないが、高崎市の本郷町と高浜町の境界付近の、ごく限られたエリアを指す地名だという。交差点名の案は、地元の区長らとも相談して決めた。各地でよく見る「町名+方角」という交差点名でも良さそうだが、「バス停もあり、地元ではドドメキで親しまれていますから」と榛名支所。住民の認知度を考慮した結果だという。