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【K-1】野杁正明はなぜ初敗北でダブルノックダウンを喫したのか、久保優太が分析

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イーファイト

 K-1公式YouTubeチャンネルにて、5月13日「○○が選ぶ他選手ベストバウト~久保優太編~」がアップされた。この企画は、K-1&Krushの激闘の中から、ファイターが自身以外のベストバウトを選ぶもの。第一回はK-1ウェルター級王者・久保優太が登場した。 【フォト】ダブルノックダウンで倒れこむ野杁と竹内  久保は2017年9月にK-1ウェルター級王座を獲得してから、現在まで3度の防衛に成功している。鋭く的確な打撃と高度なディフェンス力を併せ持つ技巧派だ。  そんな「K-1の一番の分析家とファンからも言われている」という久保が選んだ”ベストバウト”は、2011年4月に行われた『Krush -60kg初代王座決定トーナメント』準決勝戦、“狂拳”竹内裕二vs野杁正明だ。   後にK-1 WORLD GPスーパーライト級王者となる野杁だが、この試合はデビュー無敗の6戦目。世界王座も獲っている強打の竹内相手に初黒星をつけられてしまった。野杁の3RKO負けとなったこの試合では、2Rにはダブルノックダウンも発生している。  久保は「ダブルノックダウンがなぜ起こったのか。野杁選手は鉄壁のガードで有名ですが、なぜパンチを食らってしまったのか」と鉄壁ディフェンスの野杁に竹内のパンチが当たった理由を解説すると言う。  戦っているファイター2人が同時にダウンする”ダブルノックダウン”は格闘技の試合の中でも極めて珍しい。しかし久保はその珍しさに焦点を当てるのではなく、”起こった理由”を分析してみせた。

なぜダブルノックダウンが起こってしまったのか

 この試合では、野杁が前蹴りやローなどキックで距離をコントロールしていくのに対し「竹内選手は(野杁の)攻撃を外すか、中に入るかの2択」を迫られると言う。  2R中盤、竹内が放った”右ボディから左フック”という”色んな指導者や選手の得意セオリー”に対し、カウンターを打つと同時打ちになってしまうのだと語る。  久保は「いっせーのせ、の状態になってしまう。必ずカウンターを打つ時は起点をズラす」とカウンターを返す側が軸をズラすことで、相手のパンチを避けるようにするべきだったというのだ。  この失敗は久保もかつて経験がある。2010年の「K-1 MAX -63kg Japan Tournament」決勝戦での大和哲也戦で、久保は3RKO負けを喫した。久保は「僕の左フックに大和選手の左フックが同時に当たって、僕が倒れたんです。大和選手のほうがワンテンポ早く打っていた。こっちはカウンターで後手。でも僕が起点をズラしていなかったことによって、カウンター返しをもらってしまった」と”良い勉強”になったのだと言う。  竹内vs野杁の試合に戻ると「最後のダウンも(竹内の)右ボディ左フックという同じ技で、鉄壁の野杁選手が倒されてしまった。カウンターを出しているはずの選手が結果として当たってしまう、他にもたくさんの事例があります。この動画が派手な試合だけじゃなく、なぜこういったことが起こったのか大変参考になる試合で、僕なりのベストバウトだなと選ばせていただきました」と”分析家”らしい理由でのベストバウトだと語った。  当時の野杁は17歳。デビュー4戦目で卜部弘嵩を倒すなど無敗の進撃を続けていたが、この試合で初黒星を喫した。フルコンタクト空手で結果を出し、落ち着いた戦いぶりと攻撃力で”天才”と呼ばれていたが、フルコン空手ならではの軸をブラさない構えが裏目に出た試合だったのかもしれない。  経験に裏打ちされた確かな分析力で、勝敗を分けた理由をあぶり出して見せた久保。次の”ベストバウト”は、誰がどんな視点で選んで解説してくれるのか楽しみだ。

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