尹大統領12日談話でシステム不備を指摘された韓国選管、「不正選挙の痕跡を見つけることはできなかった」と反論
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は12日に発表した談話で、中央選挙管理委員会の選挙システム点検内容を戒厳宣布の事由に挙げた。このことを巡り、金竜彬(キム・ヨンビン)中央選挙管理委員会事務総長は13日、「不正選挙の痕跡を見つけることはできなかった」と反論した。 【写真】中央選管の果川庁舎に入る戒厳軍
金事務総長は13日、韓国国会行政安全委員会の非常戒厳事態懸案質疑に出席。尹大統領の談話をどう評価するかという質問に対し、「到底理解できない。われわれもいぶかしんでいる」と答弁した。 尹大統領が「昨年下半期に選管をはじめとする各憲法機関と政府機関に対し、北朝鮮のハッキング攻撃があった」と述べたことについては「国家情報院(韓国の情報機関。国情院)による調査の結果、ハッキングの痕跡を見つけることはできなかった」と反論した。 また、尹大統領が「選管は憲法機関であって、司法府の関係者が委員を務めており、令状による捜索・押収や強制捜査は事実上不可能」と述べたことについては、「法的に家宅捜索は全て応じており、拒否する事由もない」「過去に採用不正事件でも家宅捜索が行われた」と説明した。 「国情院の職員がハッカーとして不正アクセスを試みたところ、いくらでもデータの操作が可能だった」という尹大統領の主張に対しては「われわれがセキュリティレベルを一部低くした状況で(国情院と)模擬(ハッキング)実験を行った」と述べた。 併せて、「ユーチューブで流布されている不正選挙疑惑関連のフェイクニュースに積極的に対応してもらいたい」という野党議員らの求めに対しては、「選管のサーバーには国家機密が含まれていてセキュリティを維持しなければならないが、問題が提起され続けているだけに、国民にどのように説明できるか話し合っている」と答弁した。 イ・ミホ記者