B.V.D.史上最高の保温性:着た瞬間から温まるインナー「瞬暖グリッドテック」
着た瞬間から暖かさを感じる「瞬暖シリーズ」
ー「瞬暖シリーズ」の誕生について教えてください。 2015年に瞬暖のベースとなる商品を販売し始め、2016年に素材のマイナーチェンジをしました。そこから「瞬暖」というシリーズ名で販売をしています。 当時、我々の主な販売先はGMS(General Merchandise Storeの略)という総合スーパーでした。日本では、イトーヨーカドーさんやイオンさんがそれに当たります。 以前でしたら、これが流行りだとテレビや雑誌が取り上げれば、みんながこぞって買っていたのですが、最近はAさんはこれがいい、Bさんはこっちのブランドが好きといったように需要が多様化し、大量生産・大量販売が難しくなってきました。 こうした状況の中でも、弊社としては市場の需要に応える防寒インナーを手掛けてきました。その1つが今回の瞬暖であり、「瞬暖グリッドテック」になります。 ー瞬暖のコンセプトを教えてください。 世の中にある保温系インナーやあったか系インナーの大半は、着るときにヒヤッとするんですね。それが嫌だという声が多くあり、「着た瞬間からあったかいインナー」というコンセプトで開発をしていました。 真冬でも外で遊ばれる方やレジャーを楽しまれる方も増え、そうした多様化したニーズにアプローチするために、「瞬暖グリッドテック」を新たに開発し、「瞬暖」の1.5倍の保温性があるものとして打ち出しました。 ーグリッド構造とはどういったものなのでしょうか。 生地を見ていただくと、起毛の中に四角形の溝があるのがわかると思います。こちらをグリッド構造と呼んでいます。 この溝があることによって、暖かい空気が滞留します。それにより保温性が向上することを公的機関の調査で確認しながら、メーカーさんと共に開発をしていきました。
ー溝の深さにも秘密が隠されていますか。 溝の部分は起毛があるわけではなく、生地としても薄い部分になります。そのため、溝が多くなるほど保温性は下がってしまいます。それなのに、溝と起毛のバランスが取れれば、全面が起毛の「瞬暖」よりも暖かくなるので、ちょっと不思議な感じはしますよね。 そのため、起毛と溝のパターンをいくつも作成して実験を繰り返した結果、いまのかたちになりました。最終的には、保温率約40%という数値を叩き出すことができました。 通常の瞬暖が30%弱で、それでも十分暖かいのですが、溝を作ることで10ポイントほど保温性を向上させることに成功しています。 ー保温率というのは、どういった指標なのでしょうか。 生地がどの程度の保温性(熱を外気へ逃がさず保つ性能)を持っているかを評価する試験を実施し、得られる値です。保温率は値が高いほど暖まりやすく、値が低いほど暖まりにくいということになります。 一般的に20%あれば「暖かい」と言われています。これだけ薄い生地で40%の保温率を持つインナーは、「瞬暖グリッドテック」くらいじゃないでしょうか。