男の子がピンクを着るのはダメだと思っている娘へ。お父さんにも考えがある。
どんな性別の人がどんな色を着てもいいじゃない。
ある親子が映った1枚の画像がTwitterで話題になりました。投稿者はベーシストで漫画家の劔樹人さんです。写真ではピンク色の洋服に身を包んだ劔さんがカメラ目線で撮影されていて、着ているピンクの洋服には、3歳の娘さんへの願いが込められています。【BuzzFeed Japan/久松 怜央奈】
娘さんのひとこと:「女の子はピンクしかダメなんだよ」。
《ピンク色大好きな娘がついに「ピンクは女の子しかダメなんだよ」と言い出しました。巷に溢れるジェンダーバイアスに幼児はもろに影響を受ける。なので、「男の子がピンク好きでもいいんだよ」と伝えるため、私は保育園の送り迎えや家でしばらくピンクばかり着ることにしました》 ディズニープリンセスやピーチ姫が好きだという娘さん。 この投稿には約6万の「いいね」が集まり、「身をもって行動で示してあげられる劔さんご夫婦、素敵ですし良いアイデアですね!」「こんなお父さん、いいなぁ」など称賛の声が集まっています。
パートナーでエッセイストの犬山紙子さんもこのようにツイートしています。
《娘がある日突然言い出した「ピンクは女の子しかきちゃだめ」は2人で結構悩んだんです。「ピンクが好きな男の子がそれを言われたら悲しいよ」「君が好きな色きちゃダメと言われたら悲しくない?」と問いかけても3歳にはなかなか難しいようで》 《そこでつるちゃんが赤を着る拘りを一時中断しピンクを着ることになったのでした。この件、友人に相談したところ、ピンクの主人公格の男の子キャラを探してくれたのですが、なかなか見当たらないという悲しい現実にぶち当たりました(人間以外だとバーバパパやピンクパンサーはいる)》
ピンクの服を着るに至った詳しい経緯を、劔さんはBuzzFeedの取材にこのように語ります。
きっかけは家にたくさんあるバスボムのキャラクターを、「男の子」「女の子」に分ける遊びをしていたことでした。 「正直、その遊び方もちょっと気になったのですが、星のカービィを女の子側に分けていました。私がなんとなく『カービィは男の子じゃないの?』と聞いたところ、『違うよ!ピンクだから女の子だよ!』と言われたのが最初に引っかかった出来事でした」 それを犬山さんに話したうえで、改めて娘さんに「男の子がピンク着てもいい」と伝えても「違うよ!」と聞き入れなかったそうです。 それなら行動で示そうと思いついたのが、劔さん自らピンクの服を着ることでした。 「私がピンクを着て保育園の送り迎えをすることで、ほかの子どもたちにもピンクを着る男性の姿を見せられたら良いなと思いました。ちなみにあとで調べたら、カービィの性別は不明でした」