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女性きこり「能登に貢献」 兵庫出身の大地さん、穴水で就職

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北國新聞社

 能登森林組合(穴水町)に今春、初めて大卒の女性作業員が誕生した。兵庫県出身の大地(おおち)敦子さん(23)は2年前に東京の大学を休学して七尾市の民間まちづくり会社でインターンを経験。1年間の「能登留学」では人の優しさと豊かな自然に心奪われたそうで「毎日が幸せ。きこりとして能登に貢献したい」と意気込んでいる。

 就職から3カ月。ヘルメット姿は板に付き、チェーンソーの仕事も任されるようになった。先輩職員の手ほどきを受けながら、間伐や竹林の伐採に汗を流す日々。「森にいると生きていることを実感できる。一日一日、新たな発見がある」。大地さんはそう言って目を輝かせた。

 生まれは兵庫県丹波市。東洋大の総合情報学部に進み、都内で開かれたイベントで七尾市のまちづくり会社「御祓川」の存在を知り、インターンとして能登の地を踏んだ。青柏祭(せいはくさい)や石崎奉燈祭を体験し、自然に恵まれた里山里海の暮らしに興味を持った。

 「海と山はつながっている。海を守るには山を整えることが大事。そう考えたら『きこり』という職業に憧れるようになった。七尾では回りの人が優しく接してくれて、能登に貢献したいと思った」。Uターン就職も選択肢にあったが、石川での社会人生活を選んだ。

 能登森林組合は2009年、のと、輪島市、珠洲市の3組合が合併して発足した。当時158人だった現場作業員は74人(今月1日時点)に半減。現在、大地さんを含め3人の女性が働いている。

 おしゃべり好きな気さくな性格で、職場のムードメーカー的な存在。坂本明組合長は「以前より職場の雰囲気は明るくなった。やる気があって、仕事の覚えも早い」と期待を込める。

 「山は空気がおいしい。現場の人は寡黙で怖いのかな、と思っていたけど、けっこうおしゃべりな人もいて楽しい。ただ、大きいカエルだけは苦手です」と大地さん。一人前の「きこり」を目指し、今日も能登の森でチェーンソーの音を響かせる。

北國新聞社