大相撲秋場所の優勝一夜明け会見で笑顔を見せる大の里（撮影・小沢裕）

　日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会（横審）は23日、都内で定例会合を開いた。 　秋場所で2度目の優勝を果たした関脇大の里について、山内昌之委員長（東大名誉教授）は「期待は大きく膨らむ一方。素晴らしい優勝だった」とたたえた。 　1、2の3で相手を土俵外へ押し出す姿に「力強い相撲が印象的。こういう迷いのない相撲が上位の力士には欲しい。他の役力士たちにも刺激になったのでは」と評価した。 　7月の名古屋場所では9勝6敗に終わったが、今場所は13勝2敗。「もろいところが影を潜めた。もろ手突きなどバランスの取れた力強さを発揮した」と成長に目を細めた。 　一方で「欲が深いところがありますので…」と前置きしつつ「千秋楽の1敗はちょっと残念だった」。14日目に優勝を決めた翌日、阿炎に引き落としで敗れた一番には辛口評価。九州場所では「全勝で。1敗が許容範囲。高い星を挙げて、優勝を目指すつもりでやってほしい」とエールを送った。 　今場所、大関琴桜と豊昇龍はともに8勝7敗と、辛うじて勝ち越した。「今場所の結果は残念だった」と述べ、「新大関を迎えて、3人で切磋琢磨（せっさたくま）して土俵を盛り上げてもらいたい」と期待を寄せた。