緊急事態宣言「熊本県内は不要」 蒲島知事、病床逼迫には危機感
熊本県の蒲島郁夫知事は4日の年頭記者会見で、政府が新型コロナウイルス感染拡大が続く1都3県への緊急事態宣言発令の検討に入ったことに関し、「国の対応を注視しているが、県内では発令が必要な状況ではない」との認識を示した。 ただ、県内の医療体制についてはコロナ感染者の病床使用率が48・8%(3日時点)に達したことに触れ、「年末に比べ病床が逼迫[ひっぱく]してきており、このまま感染が拡大すれば医療崩壊を招く恐れも十分考えられる」と危機感を示した。 蒲島知事は県内でも死者が増えている点に「基礎疾患がある人を早く検査して、入院まで持っていくことが重要だ」と強調。軽症者らを受け入れる宿泊療養施設の3棟目の開設準備を急ぐとした。 酒類を提供する飲食店への営業時間短縮要請(11日まで)については「多くの事業者に応じてもらっていると聞いている。効果をしっかり分析したい」と述べた。(野方信助)