大学生の長男・長女の教育資金で貯金はほぼ「ゼロ」…次女も専門学校に行くと聞かないのですが、奨学金は借りられるでしょうか?
子どもが大学や専門学校に進学する年齢になると、学費のことで頭を悩ませることになる家庭もあるでしょう。子どもが小さいころから一生懸命貯めてきた貯金も「すべて学費に消えてしまった」ということもあるかもしれません。 子どもの人数によっては大学や専門学校に通う時期が同時にくる可能性もあり、貯金だけで賄うのは難しい場合もあるでしょう。そのようなときは、奨学金制度について調べてみることがおすすめです。 本記事では、専門学校で利用できる奨学金制度について、条件も含めてご紹介します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
専門学校の学費はどれくらいかかるのか?
専門学校の学費には、入学金・授業料・実験実習費・施設設備費などが含まれています。文部科学省がまとめた「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」によると、令和5年度における私立高等専門学校の学費の平均は、表1の通りです。
※文化科学省「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」を基に筆者作成 上記は入学初年度にかかる費用なので、入学金を除く費用は2年目以降もかかります。何年制の専門学校に通うかによって全体の費用が変わってくるため、確認しておくことをおすすめします。 また、教科書代や資格試験の受験手数料などは学費に含まれないケースが一般的なので、上記のほかにも別途支払いが必要になる費用があると考えておいた方がいいでしょう。
専門学校生が利用できる奨学金制度とは?
経済的な理由で専門学校への進学が難しい学生のために、さまざまな奨学金制度が設けられています。独立行政法人日本学生支援機構の奨学金には、返済が必要な「貸与型」と返済不要の「給付型」の2種類があります。 ◆貸与型奨学金 貸与型の奨学金には無利子で借りられる第一種奨学金と、有利子の第二種奨学金があり、それぞれ申し込み資格が異なるので確認が必要です。 ◆給付型奨学金 一方、給付型奨学金については、対象になれば授業料・入学金の免除や減額が受けられます。住民税非課税世帯・それに準ずる世帯の学生であること、進学先で学ぶ意欲があることなどが対象条件となるため、詳しく確認してみることをおすすめします。 給付型奨学金の支給額は自宅通学か自宅外通学かによって異なるようです。住民税非課税世帯(第1区分)の場合、支給額は表2の通りです。