林家正蔵さん、新聞題材に円熟の落語 金沢・赤羽ホール
赤羽亭落語「林家正蔵独演会」(一般財団法人北國芸術振興財団主催、北國新聞社、石川県芸術文化協会共催)は27日、金沢市の北國新聞赤羽ホールで開かれ、正蔵さんが笑いを主体にした滑稽噺(こっけいばなし)や、怪異をテーマにした怪談噺(かいだんばなし)で円熟の話芸を披露した。 正蔵さんは古典落語「新聞記事」と「四段目」「一眼国」を披露した。新聞記事は新聞に載っていた殺人事件を題材にした笑い話で、正蔵さんは「物知りになるなら北國新聞が1番」と語り、笑いを誘った。 四段目では、芝居好きなでっちが巻き起こす騒動を軽妙に表現した。一眼国では、見せ物にするため「一つ目小僧」を誘拐しようとして「一つ目の国」に迷い込んだ男の物語をしっとりと演じた。 正蔵さんの弟子で、二ツ目の林家まめ平さんも高座に上った。禁酒の武家屋敷に、門番にばれないように酒を届けることに知恵を絞る商家の人々を描いた「禁酒番屋」を披露した。