【“鉄腕”岩瀬仁紀ד火の玉ストレート”藤川球児】“失敗できない男“が語ったクローザーの流儀とは?
前人未踏の大記録「1002登板」「407セーブ」を打ち立てた元ドラゴンズの岩瀬仁紀と、「火の玉ストレート」で「日米通算245セーブ」を記録した元タイガースの藤川球児。 球界を代表する守護神として、同じ時代に競い合った2人が、中京テレビ「スポーツスタジアム☆魂」で初対談。 未放送トークを中心にした特別編の第1弾は「クローザー論」。 コロナ禍での調整の厳しさ…藤川球児の名球会入りを阻んだものとは?
■コロナ禍の調整の難しさ…日米通算250セーブ達成を阻んだもの
藤川:「コロナの関係もあって開幕があれだけ遅れて…岩瀬さんが実際に現役だったらどうですか?」 岩瀬:「しんどい」 藤川:「2週間で開幕って急に言われるんですよ」 岩瀬:「無理じゃないけど体は付いてこない」 藤川:「プレーヤーだったから僕の場合、言い訳できずに…。やっぱり言い訳するのはよくないと思って」 岩瀬:「コロナがあったから日米通算250セーブができなかったよな。実際のところの答えは…」 藤川:「ほんとですね。だけどこれも運命なんだろうなって受け入れちゃいますよね。なんか幸せだっただけに、今も十分に幸せを感じているから、何の腹立たしさもないし、世の中の人がみんな、それって通っているものなので、一緒のように受けていかないと」
■クローザーに必要なもの…開き直り
岩瀬:「打たれたときの切り替え方だよね。どうしてた?」 藤川:「無理でしょ。切り替えなかったですね」 岩瀬:「あ!一緒やな」 藤川:「もちろん引きずって、もうマウンド上で。僕の場合は高低でしか(コントロールが)できなかったので、しかも高めにいかないといけないので。岩瀬さんのように低めでゴロ打たせたりとか、外にストレートでゴロ打たせたりとかっていうのが技術的には得意じゃなかったので、いかに開き直るかが大事だったんですよね。覚えてるじゃないですか、打たれたゾーンのボールって。バッターが変わっても同じように『打たれた』という認識。こちらとしては」 岩瀬:「最初の入りで厳しいところに投げたくなかった」 藤川:「わかります。投げたら攻めれないでしょ」 岩瀬:「そう」 藤川:「満塁になったら特にそうでしたね。開き直って」 岩瀬:「逆に甘いところをファールにさせてカウントを稼ぎたかった」 藤川:「絶対そうですね。でも手に取るようにわかる。2人のタイプの違いというのは左右と高低で」 岩瀬:「もうタイプ的にはまったく別のタイプ」 藤川:「真逆でしたね。同じチームだったらもっとよかったかもしれない(笑)」