役柄に徹底的に入り込む“メソッド演技法”を実践した21人の俳優: ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロほか
◆ヴァル・キルマー
伝記映画『ドアーズ』(1991)でジム・モリソンに扮したヴァル・キルマーは、キャラクターに入り込むあまり、スタッフに“ジム”と呼んでもらっていたという。その上、モリソンの音楽作品を叩き込み、リサーチに100時間費やした。映画の公開後、キルマーはセラピーに通い、役柄から抜けるのをサポートしてもらっていたと伝えられている。
◆メリル・ストリープ
2006年、『プラダを着た悪魔』のミランダ役でメソッド演技法を実践したストリープ。撮影中はずっと恐ろしい上司のキャラクターになりきっており、2021年に当時の状況についてこう明らかにした。「惨めな気持ちでトレーラーの中にいた。皆がけたたましく笑うのが聞こえてくるようで。本当に憂鬱!自分には“これは上司になった代償だ”と言い聞かせていた。メソッドを試したのは、これが最後!」
◆アンドリュー・ガーフィールド
マーティン・スコセッシ監督の『沈黙 -サイレンス-』(2016)で17世紀の神父を演じ、メソッド演技法を行ったというガーフィールド。6か月間禁欲生活を送り、減量のため断食したことを打ち明けた。「毎日たくさんの精神修行をし、新しい習慣を作り出した。私とアダム(・ドライバー)は大幅に体重を落とす必要があったからね。当時は、飢えが原因で、色々なワイルドでぶっ飛ぶような経験をした」