鈴木芽吹、日本歴代5位も世陸標準に届かず「垂れたら棄権してもいいくらいの気持ちでやっていた。すごく悔しい」 八王子ロングディスタンス/陸上
陸上の長距離競技会「八王子ロングディスタンス」は23日、東京・八王子市上柚木公園陸上競技場で行われ、男子1万メートルで鈴木芽吹(トヨタ自動車)が日本歴代5位の27分20秒33をマークし、日本人トップの全体4位に入った。日本記録を上回る来年の世界選手権(東京)の参加標準記録(27分0秒00)を目指していたが、ハイペースで中盤以降ペースメーカーが機能せず、鈴木が引っ張る形に。不利な状況でも今年5月の日本選手権(静岡)で出した自己記録(27分26秒67)を上回ったものの、「26分台を出すつもりで来て、垂れたら棄権してもいいくらいの気持ちでやっていた。本当にすごく悔しい」と顔を曇らせた。 今春、駒大を卒業後も大八木弘明総監督が率いるエリートチーム「Ggoat」で力をつける23歳。今大会前の10、11月は米ニューメキシコ州アルバカーキで合宿をした。他の選手が帯同せず、一人での走り込みに「難しさがあって合宿ではあまりいい走りができていなかった」と鈴木。それでも「26分台を出すための通過を楽にするために日本選手権などで5000メートルを取り組んできたのでレースに対しての怖さはなかった。5000メートルもそれなりのタイムで通過したが、すごく余裕があって手ごたえを感じた」とまた一つ階段を上った。 来年1月1日には「全日本実業団対抗駅伝」(ニューイヤー駅伝)が控える。駒大で史上5校目の大学三大駅伝3冠に貢献するなど無類の強さを見せてきた新社会人は「僕は普段チームとは違って東京で練習している。恩返しを表せるのはニューイヤー駅伝が一番大きい。会社に対して恩返しをすると強い気持ちを持って走りたい」と力強かった。