尹大統領の弾劾案、与党反対へ 韓国国会、採決の行方見通せず
【ソウル共同】韓国国会(定数300)が5日未明に開いた本会議で、「共に民主党」など野党6党が「非常戒厳」は憲法違反だとして提出した尹錫悦大統領の弾劾訴追案が報告された。報告の24時間後から72時間以内の採決が定められている。聯合ニュースによると、共に民主党は7日に採決する方針。保守系与党「国民の力」は党として反対する方針を確認した。 弾劾訴追案の可決には、与党議員8人以上の賛成が必要。採決の行方は見通せない。 一方、大統領府によると、尹氏は5日、非常戒厳を進言したとされる金龍顕国防相の免職を承認した。金氏は「あらゆる事態の責任を取る」として辞意を表明していた。尹氏は後任の国防相候補に陸軍出身の崔秉赫・駐サウジアラビア大使を指名。政権運営継続へ意欲を示した形だ。 弾劾訴追案は、在籍国会議員の3分の2に当たる200人以上の賛成で可決される。国民の力は108議席あり、野党側だけでは可決できない。弾劾訴追案が可決されれば尹氏の職務は停止され、憲法裁判所が罷免するかどうかを180日以内に判断する。