EV充電スタンドで中国市場シェア2位、「星星充電」運営会社がIPO計画を始動
中国の電気自動車(EV)用充電設備大手「万幇数字能源(Wanbang Digital Energy)」が、A株(人民元建て)市場での新規株式公開(IPO)を計画していることが分かった。 万幇数字能源は2014年に設立され、傘下に充電スタンドの開発・製造・運営を手がける「星星充電(Star Charge)」のほか、星星能源(Star Energy)や碳跡(Carbon Print)などの子会社を抱える。星星充電は、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、アウディ、ジャガー・ランドローバー、フォルクスワーゲン、理想汽車(Li Auto)、小鵬汽車(Xpeng Motors)、蔚来汽車(NIO)などの自動車メーカーにサービスを提供している。 中国EV充電インフラ促進連盟(EVCIPA)によると、星星充電が国内で運営する公共充電スタンドは24年9月時点で58万4000基で、市場シェアは17.54%。64万基で国内首位の「特来電(TELD)」に次ぐ2位だった。また、中国の民間シンクタンク胡潤研究院が5月に発表した「2024年グローバルユニコーン企業ランキング」によると、同社の評価額は180億元(約3800億円)となっている。 中国ではEV市場の急拡大に伴い、充電スタンド業界の競争が激化している。車両と充電スタンドの比率は23年末時点で2.4対1に達し、市場が拡大する余地は限られているが、新規参入する事業者は増え続けている。ここ2年で華為技術(ファーウェイ)や寧徳時代(CATL)などの大手企業も急速充電ステーション事業の強化に乗り出しており、市場シェアはトップ企業に集中し始めている。EVCIPAのデータによると、星星充電の市場シェアは、20年の20.19%から23年には16.5%へ低下している。 *1元=約21円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)