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「2020年型カープ打線、1番に適任だったのは・・・」OBが語る2020年カープ野手陣 vol.3

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広島アスリートマガジン

 他球団と比較してもチーム打率自体は決して見劣りしない数字を残しながらも、なぜカープの得点数は伸びないのか? カープOBの山崎隆造氏に今季の打線におけるトピックの一つである“1番打者”と絡めながら、カープ打線が抱える課題を語ってもらった。 【写真】「大盛穂が秘めるポテンシャル」OBが語る2020年カープ野手陣 vol.2 ◆カープ打線がつながらない最大の理由とは・・・  開幕から打率自体は悪くはなかったものの、効率的に得点が奪えていない、つまり“打線がつながっていない”のが今季のカープの良くない特徴です。本来であれば3連覇中のように、1番から5、6番ぐらいまではしっかりと固定メンバーで戦うのが理想的ではありますが、それができなかった最大の要因は1番打者を固定しきれなかったことが発端だと見ています。  開幕の時点ではピレラを起用していましたが、その後西川が7月中旬から1番を任されるようになり、西川がコンディション不良で一軍登録を抹消されてからは長野、野間、そして大盛などが1番打者の座を務めてきました。そうこうしてる間にシーズンも残り40試合を切ってしまいましたが、1番に据える軸となるべき選手を決めかねている間に、ここまで来てしまった感は否めません。  首脳陣の中では再び“田中、菊池”という1、2番コンビの復活という構想も描いていたかもしれませんが、田中が昨季から引き続き不振に悩まされてそれもかないませんでした。私も個人的には田中に1番を任せても良いのではと考えていました。というのも、1、2番に関していえば今季のカープでいえば“足”よりも四球での出塁も含めた“出塁率”を重視すべきと思うからです。これまで数々の経験を積んだ選手であり出塁の仕方、菊池とのコンビでの得点の仕方などを熟知していた選手ですから、“つながり”にかける打線においてはうまく機能するのではないかと見ていました。ただ、なかなか調子が上がらない選手を1番に起用するのも勇気がいることですし、大盛などの勢いに乗る若手がいるなかで、再び1番に田中を起用すべきかどうかは難しいところです。  それよりも気になるのが、今季のカープにおける攻撃に対する姿勢です。現在リーグ2位の犠打を記録していますが、今季投手陣が不調なのであれば、必ずしも序盤から1点を奪いにいく野球を展開しなくても良いのでは? というのが率直な思いです。また犠打の成否について、数こそ稼いでいますが、ここぞという場面で失敗してしまっているケースも見受けられます。1点のリードを守り切るという展開が難しいのであれば、序盤は犠打を使わずに、大量点を狙う意味で足を絡めた攻撃をしていっても良いと思います。もちろん、終盤に差し掛かり“あと1点欲しい”と感じる場面での犠打を否定するわけではありません。要は攻撃にメリハリをつけた方が良いのではということです。  また3連覇中は次につなぐ意識が徹底されていました。つなぐ意識という言葉については少し抽象的なので、具体的に言うと同じアウトになるにしてもいかに“意味のあるアウト”になるかどうかということです。今季は昨季以上にその意識が薄れているような気がします。チーム打率はリーグ上位を推移するなど決して悪い数字ではありません。それでも得点数が上がってこない課題の解消について、もちろんただ一つの答えがあるわけではありませんが、打者が出塁してからの攻撃パターンに少し変化を加えることで、打線の“つながり”の向上に結びついていくかもしれません。 (vol.4に続く)

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