【セントライト記念】コスモキュランダが持つ〝特殊能力〟の秘密 唯一の心配を聞いてみると…/新人記者のトレセン日記
[GⅡセントライト記念=2024年9月16日(月曜)3歳、中山競馬場・芝外2200メートル、菊花賞トライアル]
新人記者・栗栖歩乃花のトレセン日記
先週の紫苑Sでは5番人気のクリスマスパレードがレコードタイムを叩き出して勝利。今週はセントライト記念(中山芝外2200メートル)に同じ加藤士厩舎のコスモキュランダが出走します。先週重賞勝ちをしていてプレッシャーもあるのかと思いましたが「相手関係を見ても勝ってほしいところです。これから大きい舞台で戦っていけないので」と強気なコメントでした。 今の中山の馬場についても「皐月賞の時に速い馬場に対応できているので」と不安は感じていない様子。コースレコード決着だった皐月賞の2着馬ですから、確かに心配はいりませんよね。 そんなコスモキュランダの良さを、加藤士調教師は「力まないエコ走行なところです」と教えてくれました。どんなところからそれを感じるのかというと「走り方に無駄がなくてスイスイ進んでいく」。だからこそ競馬に行っても距離が持つそうです。 それだけではありません。コスモキュランダは人間に合わせるのが得意だとか。「ジョッキーの特性を出しますね。乗った人の癖を出すんです。傾向を見ていると人に合わせた競馬をしています」と同師。これは勉強になりました。改めてレースを見返してみると、ミルコ・デムーロ騎手らしい途中から動くレースをしたかと思えば、他の騎手だと少し違う競馬もしています。ジョッキーの良さを引き出せる馬でもあるんですね。 唯一の心配はゲートですが、「ゲートは(レースを)使っていると追い詰められて(出が悪くなって)しまうのですが、久々なので大丈夫」とのこと。「獣医さんに診てもらいましたけど、先週はバキバキで筋肉痛でしたが、今週はどこも痛くなくて中身も良くなっていますということでした」と体調も万全。さらに、担当の佐藤助手が「デビュー前は落ち着きがないところがありましたが、成長して良くなってきています」と付け加えてくれました。夏を越し、しっかりとオンオフができるようになってきたそうです。 今週は3日間開催で、セントライト記念はその最終日。「月曜日まで時間があるので調整しやすいです。無事に出走させられれば。あとは、ジョッキーと馬に頑張ってもらって」と加藤士師は期待を込めます。ちなみに、「普段はふざけたりするけど、本番ではカッコつける性格」(佐藤助手)らしいので、そんなコスモキュランダの姿を私も競馬場でしっかりチェックしてみようと思います。
栗栖 歩乃花