「3人のTOKIOでこれから何する?」国分太一がTOKIO-BAで伝える森の循環
TOKIO-BAでは毎週日曜日をオープン日として開放し、畑仕事や森の開拓など、さまざまな作業に一般の人も参加できる(※)。また公式アプリで日々の動きを発信しながら、TOKIO-BAのイベントや企画に関するアイデアを募る「井戸BAた会議」も行われている。 (※オープン日の作業内容は時季によって異なる)
「TOKIO-BAは僕たちTOKIOだけのものじゃなく、BA-ddyの皆さんのものでもあると思ってます。こんな広い土地はとても僕たちだけの力じゃ開拓できないから、皆さんの力が必要。だからこそ、作業のたびにBA-ddyを集めて、みんなで一緒に手を動かすようにしています。
やっぱり自分で手を動かすのが、一番『自分ごと』にする方法だと思うんですよね。
そこで僕が福島のじいちゃんやばあちゃんたちから教わった知恵や技術も自然と伝わっていけばいいと思うし、この土地の自然を守って、後世に伝えることにも繋がると思うんです」
自力温泉、サウナ、タイニーハウス。やりたいことは一生続く
2周年イベントでは、国分さんから今後のTOKIO-BAの構想が発表された。サウナやキャンプ場、カフェ、タイニーハウスの宿などを今後増やしていくという壮大な内容だ。なかでも目を引いたのは、自分たちの力で温泉を掘るという「自力(じりき)温泉」だ。
「ここには地元の人も遊びに来るんですけど、ある時、地元のおじいさんがボソッと教えてくれたんです。『ここ、温泉出るぞ』って。そしたらやるしかないじゃないですか(笑)。 お金を払って、温泉を掘ってもらうのは簡単だと思うんです。でも、自分たちで掘るほうが絶対面白いし、たぶん挑戦した人もいない。そんな風にTOKIO-BAでは『世界で初めてのこと』をやりたいから、自力温泉はチャレンジしたいんですよね」
そんな国分さんだが、イベント中、会場内を歩きまわり、気さくに来場者との会話に応じる姿に驚いた。そのことを伝えると、こんな答えが返ってきた。 「若い頃とは、ちょっと距離感も違うかもしれないですね。エンターテイメントど真ん中のアイドルには、ファンの方々との『いい距離感』ってあると思うんです。いい意味で、雲の上の存在であるような。 でも、TOKIO-BAはみんなで作る場なので。来た人の感想はすごく気になるし、アイデアが欲しいから、自然と近い距離感で接してるのかもしれないですね」 なにより国分さん自身がこのフィールドを「自分ごと」として捉え、だからこそ周りの人たちを巻き込み、「自分ごと」の輪を広げている。TOKIO-BAは「TOKIO-WA(輪)」でもあり、みんなで作りたい、と国分さんは取材中に繰り返し語っていた。 「この場所に来ることで、自然に触れるきっかけにもなりますよね。都会で育った子どもは、自然との距離が遠くなってしまっているかもしれない。でも、TOKIO-BAの森に来て、最初は鳥の声に気づかなくても、『今の鳴き声聞こえた? どう思った?』と質問すれば、子どもたちのアンテナはどんどん感度がよくなって、どんどん反応し始めるんです。 すると自然と、身につけたことを今度は他の人に伝え始める。そんな風に、なんでも循環していくといいなあ、と思うんですよね」