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経験のない長期自粛生活がもたらす“アフターコロナうつ”に臨床心理士が警鐘「罪悪感を持たないで」

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ABEMA TIMES

■新しい環境での頑張りすぎが原因で「荷おろしうつ」に

 緊急事態宣言解除後に注意喚起の声があがっている、「荷おろしうつ」など心理面への影響。荷おろしうつでは、気が抜けると積み重ねた無理に体が気づき不調をきたしたり、変化を急な崖のように感じると耐えきれなくなったりする。頑張っている時は積み重ねた無理に気づかず、張り詰めていた気持ちが切れると調子を崩しやすいという。

 この荷おろしうつへの対策としては、気持ちを一気に切り替えようとせず、自粛生活に罪悪感を持たないことなどがあげられるという。臨床心理士として心療内科での治療にも携わる明星大学准教授の藤井靖氏は次のように話す。  「もともと荷おろしうつは、昇進して仕事が増えたり、一定期間忙しい時期が続いた後に緊張が解かれ、気分の落ち込みや意欲の減退、不眠や身体の不調など、うつの症状が現れてくること。今回はコロナ禍での自粛が頑張りどころに当たると思うので、“コロナ自粛後うつ”“コロナひと段落うつ”とも言えるだろう。緊急事態宣言が解かれて日常が戻ってくると、喜ばしいのと同時に以前と同じような生活をこなす大変さも経験すると思う。その中でうつ、あるいはうつまで行かなくとも心理的な疲れやそれに伴う体調不良が、誰にでも当たり前のように起こってくると考えた方がいいと思う」  藤井氏によれば、緊張状態とうつはシーソーのような関係で、緊張が緩むとうつが高まることもあるという。さらに荷おろしうつでは、離婚、離職の判断や希死念慮など極端な判断をするまで積み重ねた無理に気づかない、あるいは周りからも気づかれないということが多いため、注意が必要だと警鐘を鳴らした。

 では、アフターコロナうつ、荷おろしうつを防ぐためどのように気持ちを切り替えればいいのか。  「ひとつは、あえて気持ちを切り替えないこと。緊急事態宣言が解かれた時に、我々の心がついていけるかは別。解除された後の心持ちとしては、『ああ終わった』『これから一気に働くぞ』とすぐに考えるのではなく、『もう少し油断せずに、頑張りの時期を続けていくんだ』という長い見通しを持って力を抜かないほうがむしろ自分にとっては楽なことも多い。心を一気に切り替えなくても、社会生活は自分が意図せずとも変わっていくので、その中で自分の心も段々と変化に適応していけると思う。  もうひとつは、自粛生活に罪悪感を持たないこと。今回の自粛で自分は何もしていないと後ろめたさを感じる人がいる。ふとした時に『この期間自分は一体何をやってきたんだろう』とか『結局何も出来ずに終わってしまった』などと罪悪感を持ったり自分を責めてしまうと、その後に悪い影響を及ぼすことが多い。自粛は外に出ないことが一大仕事だったわけで、自分がそれを乗り越えたことにフォーカスして、自分のこれまでに肯定的感情を持つことが、荷おろしうつを予防するためにプラスに働く」とした。 (ABEMA/『けやきヒルズ』より)

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