黒煙からイケオジたちの再会まで! カンヌ国際映画祭2022事件簿
記念すべき75回目を迎えたカンヌ国際映画祭で何が起こったか? 閉会式までに起こった2022カンヌ事件簿! 【写真】カンヌ国際映画祭2022の注目作BEST10
【Day2】 ドキッ! 男だらけのフォトコール
5/18 “ゲイ映画“と評されることもある『トップガン』。女性キャラたちに人格がなく、ほぼ主人公のヘテロセクシュアリティを説明するためにしか存在しないこともそう語られる要因ではあるものの、クエンティン・タランティーノが吐いた『Sleep with me』(’94)劇中のセリフ「『トップガン』は主人公が自身の同性愛と葛藤する映画だ」は有名で、さらにこの説の信ぴょう性は高まることに!? 今回トム・クルーズがカラフルな衣装をまとったセクシーな若い男性に囲まれ、都合よくトムの隣だけに「紅一点」のジェニファー・コネリーが立つ演出(?)に、やっぱり意識してるのではないかと一部で話題に。
【Day5】広告に登場したTik Tokにひと悶着あり! 主催映画賞グランプリは日本人監督の頭上に
5/21 SNS禁止とか言っていたのも今は昔! SNS大手がこぞってオフィシャル・パートナーに。そして歴史的に中国と仲のいいフランスの映画祭だけありついにTik Tokが参戦。ところが、この直後、非公式にTik Tokが開催していた短編映画賞で問題発生。審査員の決定にTik Tok側が口を出したことで、授賞式2日前に審査員長だったカンヌ常連のカンボジア人監督、リティ・パニュが辞退を表明。慌てて決定を尊重し、その2日後に再就任するというひと騒動が報道されてしまった。日本ではスポンサーの顔色を見て審査、もしくは口を出されることはよくあることだけれど、「スポンサーはお金は出しても口は出さない」がカンヌのルール。たとえ非公式といえど映画祭の信用にもかかわる問題は、来年以降の契約にも影響を及ぼしそう。 パニュ監督の毅然とした態度のおかげでこの日、受賞結果が無事正式に発表され、グランプリには日本から本木真武太さんの『木って切っていいの?』が輝いた。
【Day6】レッドカーペットに黒煙!反フェミサイドデモ
5/22 『Holy Spider』の上映中、レッドカーペットに黒煙が! このパフォーマンスはアクティビスト団体「Les Colleuses」によるもので、「女性であるがゆえに」殺害される、いわゆる“フェミシッド(フェミサイド)“を訴えるもの。彼女たちがレッドカーペット上で広げたのは、昨年6月のカンヌ映画祭から約1年弱の間にフェミサイドで亡くなった、フランス国内の被害者129名の長い長い“墓碑銘“。『Holy Spider』はイランで16人の女性を殺害したシリアルキラーの事件をモチーフにした作品。3日に1人の女性が、女性嫌悪の犠牲になっているフランス。作品にとっても仏社会にとってもふさわしいパフォーマンスとなった。