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日本電産永守会長が炎上! 「即戦力になる新卒」を求めることは、罪深いのか

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ITmedia ビジネスオンライン

日本独自の採用カルチャー

 なぜこうなってしまうのか。もうお分かりだろう、「新卒一括採用」という日本独自の企業採用カルチャーが原因だ。  とにかく3月に卒業した学生を、4月には社会人として受け入れなくてはいけない暗黙のルールがあるので、企業側はとにかく計画通りに採用をすることで頭がいっぱいになる。即戦力かどうかなんて贅沢(ぜいたく)は言えず、スキルのない新卒であっても予定通りに入社してもらうことが大切になるのだ。  また、学生側もとにかくこのベルトコンベアーに乗り遅れないことが重要なので、実務スキルを磨くどころではない。自己PR、面接の練習、学科試験という「企業に選ばれるコツ」を体得するだけでいっぱいいっぱいなのだ。  つまり、「新卒一括採用」という全国統一の採用スケジュールがビタっと固定されてしまっていることで、企業側も学生のスキルや実務経験を評価する余裕がなくなり、面接での好感度や、「こいつは伸びそうだな」という採用担当者のカンに頼ったフィーリングカップルのようなノリになってしまっているのだ。  という話をすると必ず、「新卒採用は日本だけではない」という指摘をする方たちがいらっしゃる。確かに、米国のカレッジリクルーティングなど他国でも新卒採用制度はあるが、全国津々浦々で実施しているような国はない。また、「スキルのない学生を失業させないために新卒採用があるのは暴論だ」と思うかもしれないが、これは別に筆者がそう思っているわけではなく、日本という国が正式にそう認めているのだ。  厚生労働省人材開発統括官付 若年層・キャリア形成支援担当参事官室の「第5回 今後の若年層雇用に関する研究会 事務局説明資料」には以下のような説明がある。  『新卒一括採用は、日本独特の企業の募集採用慣行であり、この慣行により一般の労働市場とは別に新卒者の労働市場か成立。そのため、実務に直結したスキルのない新卒者であっても、学校卒業時に失業を経ることなく就職することが可能』  この説明を裏付けるように、資料には、OECDのデータ(18年)として、各国の15~24歳層の失業率が掲載されている。米国8.6%、英国11.6%、フランス20.1%、ドイツ6.2%、カナダ11.1%、 イタリア32.2%、韓国10.5%、スウェーデン16.8%、スペイン34.3%と並ぶ中で、日本は3.8%である。

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