アウトドア達人が指南する「冬のソロキャンプ極意」最新版
5~6年ほど前からキャンプブームといわれるようになり、スタイルも年々多様化。かつては家族や友人らと賑やかに過ごすイメージがあったが、芸能人のユーチューブ動画などをきっかけに、近年、一人で楽しむソロキャンプが注目されている。アウトドアライター・和田義弥氏が、誰でも気軽に楽しめるソロキャンプを解説する。 ◇ ◇ ◇ ソロキャンプの魅力は何といっても自由にある。何をしてもいいし、何もしなくてもいい。料理は自分が食べたいものでOK。スマホで映画などを見て過ごすのもありだ。一人だからこそ感じられる自然との一体感もある。 家や社会でなかなか持てない自分だけの時間がキャンプで得られるのである。周りの人の都合に合わせる必要もなく、道具さえ揃えれば気軽に始められるのもソロキャンプのいいところ。
ソロキャンプに最低限必要な道具は、テント、タープ(日よけ)、マット、寝袋、テーブル、チェア、ランタン、クッキングギア、たき火台だ。 料理は、こだわらないならカップラーメンやレトルト食品だっていい。出来合いの鍋や焼き鳥を温めるだけでも、大地の上でたき火を前にして食べれば、それだけできっとおいしく感じるはず。 簡単なおつまみをつくるなら、アヒージョはいかが? スキレットにオリーブオイルをたっぷり注ぎ、刻んだトウガラシとニンニク、それから好きな野菜や魚介を加えて煮込めば出来上がり。味は塩とコショウで調える。バゲットを浸して、ビールやワインと一緒にどうぞ。
また、キャンプの醍醐味といえばたき火だが、初心者は必ず着火で苦労する。うまく火をつけるコツは5つ。乾いた薪を用意すること、着火剤を使うこと、空気が通るように薪を組むこと、小さな枝から徐々に太い薪に火を移していくこと、火がついたら安定するまでいじらないこと、だ。キャンプの夜のたき火は最高のエンターテインメント。好きなお酒を飲みながら火を眺めていれば、いつまでも飽きない。 自然の中の自由な時間。それは何かと慌ただしい世の中で、ゆっくり自分と向き合える時間にもなる。 ▽わだ・よしひろ 旅、アウトドア、田舎暮らしなどの記事を執筆。2011年から茨城県筑波山麓の農村で田舎暮らし。自宅のセルフビルドや野菜づくりなど、できることは何でも手づくりの生活を実践中。著書に「キャンプの基本がすべてわかる本の」(枻出版社)、「野菜づくりを基礎から学ぶ 庭先菜園12カ月」(実業之日本社)など多数。