LINE、アルバム機能で他人の画像が表示 30日午前に解消見込み、問われる利用者対応
LINEヤフーは29日、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で画像をまとめて保存するアルバム機能に、他人の画像が表示され、情報が漏洩する不具合が発生していると発表した。不具合の情報は午前1時すぎにX(旧ツイッター)の公式アカウントで「お詫び」として投稿したが、アプリ内ではヘルプセンターでの表示にとどまり、利用者の目に届きにくい形となった。LINEヤフーは情報漏洩などで総務省から指導を受けており、利用者対応への姿勢が問われそうだ。 不具合は、28日午後3時半ごろから発生した。アルバム内にある画像をまとめて小さく表示する「サムネイル画像」に他人の画像が混ざって表示された。同日午後11時42分までにシステムを修正したため、新たな不具合は発生していないとしている。ただ、誤った画像が表示された利用者のスマートフォンには一時的に画像データが保存されるため、誤表示が続くという。 LINEヤフーは自分のスマホに表示された他人の画像を削除する方法をXなどに投稿している。ただ、他人のスマホに表示された自分の画像を確認して削除することはできないという。自動的に不具合を解消する対応を進めており、30日午前中に復旧する見込みとしている。 LINEヤフーがXで不具合を公表したのは、29日午前1時1分で、「現在、一部ユーザー様において、LINEのアルバムのサムネイル画像が正しく表示されない不具合が発生しており、修正対応中です。ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんが、復旧完了まで今しばらくお待ちください。また、誤った写真が表示されても拡散しないようお願いいたします」と投稿した。 LINEのアプリでは、設定欄にあるヘルプセンターに「お知らせ」として掲示したが、同日午後5時半現在、LINEヤフーの公式ウェブサイトには情報は掲載されておらず、利用者の目が届きにくい状況となっている。 LINEヤフーは2023年11月にLINE利用者の大規模な情報漏洩を公表した。今年3月に総務省から行政指導を受け、現在は再発防止策や漏洩の一因とされた韓国企業との資本関係の見直しの進捗などを定期的に報告している。総務省は利用者対応なども求めており、同省の担当者は「事実関係を確認し、不十分な対応があったとなれば、原因が別の案件でも、それなりの対応を求めることになる」と強調した。(高木克聡)