砥部焼の梅山窯が開窯140周年記念誌発刊 窯元の起源やデザイン変遷など紹介(愛媛)
7月に開窯140周年を迎える砥部焼の窯元、梅山窯(愛媛県砥部町大南)は17日までに、記念史「梅山窯のあゆみ」を発刊した。現存する砥部焼の窯元の中で最大最古の同窯の起源やデザインの変遷のほか、トップらの人間味あふれるエピソードも明かされている。 梅山窯は1882年(明治15)年に梅野政五郎氏が開窯した。記念史は、1999年に亡くなった4代目梅野武之助氏が家業の歴史を残そうと、10年かがりで独自に取材した調査資料が基になっている。 時代ごとに変化する絵柄を紹介。海外輸出を意識した明治期の豪華な色絵が、戦後は民芸運動を追い風に唐草文に変わっていく作風を写真で記録した。最大の窯元として共同出荷作業所を提供したり、町長職で忙しい3代目を案じて親族会議が開かれたりする秘話もある。
愛媛新聞社