美人モデルボクサーが亀田とタッグで進化。過去負けた相手にTKOリベンジ
だが、相変わらず少し攻めると2分間の女子のラウンドで息が上がっていた。亀田トレーナーは、「これまで練習嫌いでやっていなかったらしいが」と言うが、“前よりはやった”程度なのだろう。ステップバックや距離感の作り方は成長していたが、ガードやコンビネーションブローなどは、まだまだ世界レベルには程遠い。 敗れたカイ・ジョンソンは「構えを低くしていて前回とはまるっきり変わった印象だった。でも、まだできた。あそこでとめられたのは悔しい」と、レフェリングに納得のいかない様子だった。 セコンドについた元WBA世界ミドル級王者の竹原慎二氏も、「ポカが多いんだよなあ。作戦通りだったし、ポカをせず、あのままいけば勝てていた。高野のホールディングもあれ以上続けると反則を取られていたでしょう。高野? 前と何も変わっていないよ」と、辛辣な意見を口にした。 高野は、2015年に東洋太平洋のベルトをとって、その勢いのままWBO女子世界スーパーフライ級王座に挑戦したが、4ラウンドに無残なKO負けを喫した。再起してこれで連勝。現在、JBCが女子の日本タイトルの創設に向けてランキングを作るなど準備を進めているが、陣営ではバンタム級の初代日本王者獲得を世界ベルトを巻くための大きなステップとして考えている。 亀田トレーナーも、「何があっても世界チャンプにさせる。それでないとトレーナーを引き受けた意味がい。必ずそこまでもっていく」と約束した。 高野自身は、「今日で自信はついた。でも、一戦一戦、地道にコツコツ」と足元をみつめている。 美しすぎるだけでなく、ボクシングの才能抜群の大器が、ようやく亀田トレーナーとのタッグで晩成に向けて歩みだしたのかもしれないが、どれだけ練習の裏づけを作れるかがすべてだろう。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)