風邪を引きやすい今だからこそ意識したい!自然治癒力を高める「ナチュロパシー」とは?
咳や鼻水は“治癒”のサイン
⚫︎急性疾患は治癒の過程であり、それ自体が「治療」である 「咳や頭痛、鼻水といった、毎日ではなく一時的な症状を『急性疾患』と言います。急性疾患は、蓄積された体内の毒素を急速に排除しようとする、身体の正常な働きです。さらに、細菌やウイルスなどの病原体は病気の直接的な『原因』ではありません。身体には、細菌が侵入したときに戦うための強力な防御機構があり、身体が弱ると侵入した体内のバランスが崩れたときや、免疫力が低下している状態(毒素が蓄積している状態)であるため、細菌は破壊されず、毒素として体内に留まり、身体は毒素を排除しようと咳や鼻水(急性疾患)を出すのです。そのため、急性疾患は薬などで無理やり抑制するべきではなく、自然治癒力を高めてなるべく薬に頼らないように生活を見直すこと。自然治癒力を高めるためには、睡眠、運動、食事、瞑想のほか、断食も一つの手段です」 ■POINT 「急性疾患」は自己治癒力(免疫力)が低下しているということを身体が教えてくれている。薬を使えば一時的に症状が抑まるが、再発防止に向けて根本治療が必要だ。西洋医学では、「細菌が病気を引き起こす」と考え、病原体の観察、実証、治療(抗生物質やワクチン)と、病原体の存在に重点を置くのに対して、ナチュロパシーでは身体全体、免疫システムの強化に重点を置き、自己治癒力を高めることで病気を防ぐ。東洋医学と西洋医学、どちらが良いかではなく、予防(東洋医学)と治療(西洋医学)それぞれのやり方を選んでいこう。
健康的なものを食べていても病気になる?
⚫︎食べ物は活力(自己治癒力)を高めるものではない 「活力(vitality)とは身体の自己治癒力、言い換えれば免疫力のことです。食べ物は身体の建築材料(栄養、保護、維持に必要)ですが、食べ物自体が活力を高めるのではなく、むしろ活力があるおかげで、食べ物を消化して、その栄養を身体に取り入れる。つまり、消化を促進するのは活力であり、食べても活力が下がっていれば、栄養がうまく活用されません」 ■POINT 身体の消化力が弱まり、毒素が溜まった身体は「荒れ果てた畑」のような状態。いくら栄養を与えても、作物が育つための土壌が整っていなければ野菜は育たない。つまり、身体の「活力」が十分でなければ、どれだけ良い食べ物を取っても消化・吸収されないということ。 活力を高めるには? 十分な睡眠、自然との調和、ストレス管理(瞑想、ヨガ、呼吸法)、水分補給、運動、前向きな考えや感情、これらを全て行うことで活力を維持し、高めることができる。