移住で500万円、保育園無料 「ふるさと納税」活用 子育て世代呼び込む宮崎県都城市
■移住で500万円、保育園無料…都城市での暮らし
今年2月、兵庫県丹波篠山市から移住してきた4人家族の大槻さん。 妻・蘭さん(30代) 「(移住応援給付金は)私たち4人で500万円もらえたので」 移住応援給付金は500万円。さらに、子育て世帯には嬉しい支援があるといいます。 妻・蘭さん 「2人とも同じ保育園に通っています。保育料が無料」 都城市では、子どもを産み育てやすい環境の充実を図るため、第1子からの保育料が無料に。これらは、ふるさと納税の寄付金を財源に捻出されています。 妻・蘭さん 「子どものほうにも手厚い支援があるので、子育て世帯にはすごくありがたいですね。(通っている保育園も)移住の支援金をキッカケで引っ越してきた家族の方がやっぱり多くて。友達も移住してきた子たちが結構多くて。休みの日はつながりが持てたので、一緒に遊んだりとか」 長女・千陽ちゃん(5) 「たのしい~」 はなれに案内してもらうと…。 妻・蘭さん 「焼き上がったのが、この器なんですけど…」 陶芸家でもある大槻さん夫婦。現在は作品などを展示するギャラリーや陶芸体験が出来る工房を製作中。子どもたちも、毎日のように陶芸と触れあっているといいます。 長女・千陽ちゃん 「でてきた、おちそうだよ」 妻・蘭さん 「ここまで充実したところはないね」 夫・一仁さん(40代) 「生活するうえでも、ちょうどいい田舎だなって。子どもたちが遊ぶ公園とかもいっぱいあって。移住して良かったなって思います」
■ふるさと納税の恩恵は…保育士にも
都城市の保育園では、子どもだけでなく“先生にも恩恵”があるといいます。今年6月に都城市に移住し、7月からこちらの保育園で2歳児クラスを担当している石井玲奈さん。 石井さん 「(Q.移住はどちらから?)神奈川から来ました」 「(Q.ご年齢は?)今年32歳になります」 東京や神奈川で10年以上、保育士として働いていたという石井さん。 石井さん 「自然が豊かっていうところが一番で、園庭とかの広さもやっぱり都内の保育園とかどこ見ても、20~30分かけて歩いて公園まで行くっていうこともしなくていいし。関東にいた時は、通勤が電車だったので、通勤ラッシュとかに巻き込まれると、身体的ストレスはすごかったので。今は車で通勤だし、時間もゆっくりしている。せかせかする感じがない、この環境がいいなって。“田舎すぎず都会すぎず”とてもいい所」 他にも、都城市へ移住をするきっかけの一つとなったのが…。 石井さん 「保育士として就職した時に、就職支援金としていただいたものです」 都城市では、保育士支援制度として就職支援金で20万円、継続支援金も含めると最大40万円が支給されます。 石井さんは、夫と2人暮らしで「移住応援給付金」が100万円、就職支援金20万円とあわせ、120万円が支給されました。これも、ふるさと納税の寄付金が財源です。 石井さん 「大きかったです。生活が潤います。経験年数があるというので考慮してもらって、給料もそこまで(以前と変わらない)。保育士をいったん辞めて『戻りたいな』って思う瞬間が、みんなあると思うんですよ。こういうの(制度)があると『もう1回保育士に戻ってみようかな』というきっかけにもなると思うから、すごく良いなって思います」 移住してきたほかの保育士も…。 宮崎県内から移住した保育士(29) 「子どもがいるので、やっぱり生活面ですごいありがたいなって」 熊本から移住した保育士(39) 「子ども用品とかがどうしてもいっぱい買わないと足らないので、そういうので助かったりはあります、あと食費とか」 物価高の今、ふるさと納税の恩恵を受けている移住者。恩恵を受けているのは、移住者だけではありません。